ヴァンパイアはご機嫌ななめ


長身でブロンドの元モデルで職業はエグゼクティブ・アシスタント。高価なブランド物の靴が大好きな女性エリザベス・テイラー。
通称ベッツィは、30歳の誕生日は最悪な一日になった。
事故で死亡したはずなのに、棺の中で目覚めて、その上自分が着ていたのは安っぽいドレスで靴は継母のお古の安物。
ショックのあまり、もう一度死のうとするけれど、失敗。
なぜなら、彼女は不死身のヴァンパイアになっていたからだった。

ロマンス要素もあってドキドキできますが、基本的にコメディで楽しく読めるのが良いです。
ぜひ続きも読みたいシリーズ。
ヴァンパイアになったベッツィは、吸血鬼が苦手なはずのもの(教会、十字架、聖水など)によって傷つくことがありません。
そのため、自覚に欠けている彼女は、生前と同じように行動しようとするのですが、その時の友人たちとのやりとりがまた面白いです。
ロマンスの相手は、彼女に吸血鬼としての知識や常識を身に着けさせようとする吸血鬼のシンクレア。
いきなり甘い空気にならずに最後の方でも皮肉や嫌味の言いあいをしているところが楽しくて好きでした。
甘くないけれど、傍から見てると仲良いよねこの二人…という関係も好きですので。
ベッツィは、おしゃれ好きでブランドの物の靴が好きで、ちょっと価値観も偏っている気がします。
はっきりした考えを持っていて口にすることもそうだからキツイ印象がありますが、実は友達思いで優しい人。
そんなところが読んでいて気持ちよくて、好感が持てました。
ベッツィと親友ジェシカやヴァンパイアになってから知り合った医者のマークとの関係、ティーナというヴァンパイアのベッツィとシンクレア、それぞれへの態度や好意も結構好きでした。

た行

Posted by tukitohondana

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