風の万里 黎明の空 十二国記 4

陽子サイドの事情を知ってると鈴や祥瓊勝手だなと思うけど、二人の現状も確かに辛いので仕方ない気も…
ただあれだけ民の恨みの声を聞きながらでも盲目的に月渓を悪人と見なす祥瓊にはびっくりする。
采王が厳しくも優しい。鈴については、うんなんか共感できるタイプだから見てて辛いけど、子供っぽいというのは否めないか。
清秀との問答は久しぶりに読んでなんか反省してしまった。

景麒との問答を読んでるとかなり陽子頑張って国のこと分かろうとしてるけどな。勉強だけじゃ駄目ってことなんだろうな。景麒は責めたいわけじゃないんだろうけど。

鈴と出会った清秀といい祥瓊と出会った楽俊といい、厳しいこともいうけど器が大きいというか優しいんだよね。
景王との出会いと友達になった経緯を話す辺りでは懐かしくて涙が。
楽俊と出会って変わっていく祥瓊読んでてなんか救われた気がして嬉しくなった。
祥瓊サイドは共感できないだけでなく読んでて凄く心地悪かったし。
やっと変わってきた鈴だったのに、清秀との別れが悲しかった。

陽子、鈴、祥瓊が揃ってからの展開が好きなのだけど、再読するとそこまでの道のりの長いこと。
陽子が反乱軍的なのにいつの間にか混ざっているのが雁のあのエピソードっぽくて好きだけど、陽子の場合は官の信用がなくてそれしか道がなかったというのが辛い。
一番好きなシーンは陽子が景麒に騎乗するシーンなんだけど、これもやむを得ずだったんだよなぁ。

桂桂もだけど遠甫が無事でよかった。遠甫と松塾があっただけでも慶に希望が持てる。
あの初勅に決めた陽子が本当好き。

あ行新潮文庫

Posted by tukitohondana

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