村上海賊の娘(二)


大事にならずにほっとした一方で討ち取られた太田さんや景の弟の景親がちょっと可哀想だった;
特に景親はとばっちりだたもんな。
その後の宴は面白かった。
価値観の違いを理解している景はチヤホヤされるのを楽しみつつも調子に乗りきらないとこが良かった。

七五三兵衛については宴後見直した。雰囲気とは真逆の誠実さがいい。景の言い分も分かるけど、いい人だった。
色々思うところはあるだろうけど、生き残ってよかった。

景は戦国の世向きの人物だと思う。
先日まで共に行動してた人たちを敵に渡しても悲しまないし、かといって悪気もない。あっさり織田方に着くと思わなかった;
流石に戦場には出ていかなかったけど。

ここに来て雑賀党にまだ見せ場があってかっこよかった。
ただ、現状的にはどっちを応援するか定まらない。
そりゃ、最終的には勝つのは織田になるのかなと思うけど…現状主人公が戦見物してる感じだからな。
なので、退いては地獄に落ちると言い出した本願寺側に激怒したのは意外だった。
確かにあれは酷いが。

景はちょっと気の毒だったけど、信長公出てきたらあっという間に戦は終わったし、存在感と迫力が良い。
この作品の信長公も好きになれそう。
3巻は雑賀孫市と信長の最終決戦かな。どちらが勝つかは分かってるけど楽しみ。

わ行新潮文庫

Posted by tukitohondana

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