村上海賊の娘(四)

この巻は最初からクライマックス。
かっこいい景、彼女の出陣を知って駆けつけた村上海賊、雑賀党や七五三兵衛たちの奮闘が繰り広げられる。
景が姿を消してから、討死にしてはいないだろうけど心配で気になってしまった。
それにしても七五三兵衛たちの戦い方は豪快で華があるな。映像で見てみたい。

へたれだった景親の彼らしい戦いぶりも見物。あの兄と姉の存在が大きく分かりづらかったけれど、実は強い人物だったことが明らかになっていくのもいい。

再登場してからの景の戦働は凄まじくまさに鬼。まさかこの戦のみでここまでドラマが繰り広げられるとは思ってなかった。
七五三兵衛との戦いも手に汗握る激闘で、その最中にあった親子の別れのやり取りとかもよかった。
七五三兵衛は、まさにラスボスに相応しい強さとしぶとさでもう倒すの無理かと思った。

就英の輿入れ、姫がまた断ったのは仕方ないか。ちょっとだけ、七五三兵衛とあの世で一緒にもありだと思ったけどこちらは姫が生き残って良かった。

わ行新潮文庫

Posted by tukitohondana

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