月の影 影の海 十二国記 1

新装版で再読を始めたので備忘録を兼ねて感想メモ。

ジョウユウが頑なに出てこなかったのが読み返すと納得な理由があった。自業自得だけど、気持ち悪がる陽子の気持ちは想像できるのでこれは仕方ないのか。
何にせよジョウユウのおかげで妖魔相手に生き残れた訳で、あの混乱の中では景麒の説明不足も責めがたい。あちらの事情を分かっていて読み返すのも面白かった。

陽子を売ろうとした女性の話題は感想でもよく見かけるけど、海客の老人の話はすっかり忘れてた。
あちらは同情の余地があるからそれほど印象悪くないのかな。
二連続で裏切られた上に蒼猿の存在。よく生きていてくれたと思う。

後半になってすぐ楽俊出てきてほっとした。改めて読んでも重要人物すぎる。楽俊と出会わなければ陽子もう最悪の展開しかなかったのでは。
凄くできた好人物で彼の言葉を読んでると自分が恥ずかしくなることもあるんだけど。
陽子、この楽俊も信用出来ないほど酷い目にあってきたんだなと再確認する。

下巻はスムーズに目的に向かって物語が加速する。上巻で謎だったことも明かされスッキリしていくので、読む勢いが増す。
重い内容ではあるけれど、このシリーズはやっぱり何度読み返しても面白いし、慶国主従が一番好きだと再確認した。

あ行新潮文庫

Posted by tukitohondana

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