深海のYrr(下)

フランク・シェッツィング
早川書房
発売日:2008-04-23

異常な行動をとった海洋生物が共通の物質を持っていた。
一連の事態が起きた要因をつきとめたヨハンソンは、その仮説を証明すべくアナクワ、リー司令官らと共にヘリ空母インディペンデンスに乗り込みグリーンランド海へ向かう。

生き残った登場人物が集合して展開が早くなり読みやすく……と思ったものの、また中盤以降で減速してしまいました。
皆がイールの正体について考え話し合ったり、実験したりするのは物語の展開としては普通に面白い。
だけど、その時の会話を読んでいて面白いかというと微妙です。

イールが思っていたより凄い生物で驚きました。
彼らをどういう存在だと考えるか、どういう関係を築いていくかという過程で宗教的価値観というか考えが多いに絡んできます。
なので、どうも最後の方は登場人物たちに共感等がし辛く…気がついたら終わっていたという感じでした。
作者が捕鯨などの観点から日本を嫌っているかどうかは置いておいて、終盤を読むとなぜ日本人が登場しなかったのか分かったような気も…
 
今更ですが、無駄に長かった気がします。
映画化して、すっきり話がまとまったなら、ぜひそちらも観てみたいです。
設定とか大筋の展開は好きだったので。

た行

Posted by tukitohondana

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