コンセント
ある日、アパートの一室で腐乱死体となって発見された兄。
兄はなぜ引きこもり、生きることをやめたのか。
兄の死臭を嗅いで以来、朝倉ユキは死臭を嗅ぎ分けられるようになった。
自分は狂ってしまったのか。
悩んだ末に、ユキはかつての指導教授であるカウンセラーのもとを訪ねるが……
始めて読んだのは高校生の時でした。
三部作全部読んだのですが、ほとんど内容を覚えていなかったので読みなおしてみました。
兄の亡くなり方や主人公が死臭を嗅ぎわけられるようになった…というのは妙に印象に残っていたのですが…
衝撃的な話。性描写が多いので、注意。
現代の人々の心の闇の部分をよく描いていると思います。
でも、これの場合はそれを肯定しているのでも否定しているのもなく受け入れている感じ。
それが独特で面白く好きです。
何というかドロドロとしている展開に見えなくもないのに、すっと頭に入ってくる。
異様なことが起きてもさほど驚くとかなく受け入れて読むことができました。
大人になって読むとまた以前とは違う感覚でも読めました。
アンテナとモザイクも再読したいです。