恋のドレスと硝子のドールハウス―ヴィクトリアン・ローズ・テーラー

仕立て屋“薔薇色”を訪れた少年エドは、彼にそっくりだという姉シャロンのドレスを依頼してきた。
屋敷を訪れたクリスは恋をゲームのように弄ぶ姉弟に困惑する。
しかし、シャロンは本当の恋に目覚め始め、エドは反発するが…
一方闇のドレスの秘密にシャーロックは気付き…

シャーロックの手紙だけ読むと雰囲気が違うな…こういうやり取りもいいね。
本当この二人の関係はもどかしくていいわ。
闇のドレスや二人の立場を思うと萌えてばかりもいられないのだけど。
クリスのように相手を否定せずに話を聞けるようになりたいと時々思う。
素直に受け止める前に自分の感情が前に出てしまうんだよなぁ。
シャロンとエドの関係やエドの暗い感情とか物語的には心惹かれるものがあるな。
シャロンとエドの互いへの依存も美味しい。
シャロンとデイヴィットの会話を読んでいると実は危ないのはエドではなくシャロン?と思えてきた。
植物に詳しいのはシャロンの方だし…
一番質が悪いのはアントニーだったか。
使用人という立場を利用して自分の都合のいいように物事を進めている。
仕方ない面もあるかもだけど、ずるい。
時々感情的になるシャーロックは萌える。
イラストを描いていらっしゃるあきさんのコメントにはうんうんと頷いてしまった。
クリスと母親もそうだけど、このシリーズに出てくる親子や家族は複雑なのが多いな;
壊れそうな危うさを持つ登場人物たちが輝きを取り戻していく姿は魅力的なのでこのシリーズ大好きなのだけど、危うい時も心惹かれるので闇のドレスが魅力的だというのはちょっと分からなくもない。
父のエドへの手紙にはうるっときた…こういうのに弱いんだよな。
でも、それだけにシャロンへ一言もないのが気になる。
シャロンはデイヴィットと出会えたからひとまずこの二人に関してはハッピーエンドかな。
父親がシャロンの結婚相手を探していて、結果的にその相手と幸せになれそうだしね。
気がかりなのはクリスの過去と恋の行方か。

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