恋のドレスとつぼみの淑女 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー

19世紀のイギリス、ロンドン郊外にある仕立屋『薔薇色』のドレスは恋を叶えてくれると大評判。
噂を聞いた公爵の令息・シャーロックは妹フローレンスのためにドレスを頼みに店を訪れる。
採寸のため屋敷を訪れた店主クリスだったが、フローレンスには秘密があった……

お客様への態度としては悪いけど、パメラのはっきりとした物言いにはすっきりする。
過去にわけありの主人公(ヒロインも)苦手なのだけど、これはあまり抵抗なく読める。
クリスの控えめだけど自分の意志を持った言動には好感が持てるからかな。
シャーロックの印象が最初は悪かったのもいいな。こういう出会は好物。
登場人物のアンディがいい人っぽそうだったので、フローレンスの彼に対する評価にはびっくりしてしまった。
すれ違ってるっぽいな…
状況からして無理からぬことだと思うけど。
イアンさんはなんかほっとさせられるお医者さんだな。
アイリスはなんか裏がありそうで嫌。
フローレンスの優しさと素直さが歪みを作り出してしまっているのが切ない。
そしてアイリスが恐い。
イアンに嫉妬するシャーロックが可愛らしかった。
クリスは着る人の心を表すドレスを仕立てるというのが物語としては興味をそそられて面白い。
アイリスは今後も出てきそうだな。
まさかそんなに重要な人物だとは思っていなかったけど。
イアンも言ってたけれど身に付ける物の意味と力を改めて感じられる物語。
これはぜひ続きを読んでみたい。
アイリスのことは気がかりだけれど、ドレスを身にまといやっと想いをアンディに伝えることができたフローレンスを祝福したい。
ラストのシャーロックに笑ってしまった。
彼とクリスが今後どうなるのかも気になる。

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