三国志〈6の巻〉陣車の星

北方 謙三
角川春樹事務所
発売日:1997-08

長き流浪の中、熱き志を持ち続ける劉備は運命の邂逅を果たす。
諸葛亮孔明ついに登場!
周瑜が汚れ仕事を孫権に代わって引き受けているのが何ともいいな。
呉の間諜が出てきたのは初めてだったかな。
男装の幽がちょっと気になる。
北方三国志はオリジナルキャラも結構好き。
周瑜の辛さを見抜いている様子の魯粛の言葉もいい。
おお、次は馬超登場か。
馬超思っていたより優しく繊細な面がありそうだな。
思考はさっぱりしていて気持ちいいし、今後の期待。(この先を思うと辛いけど)
張衛と高豹を前にした時の馬超はかっこよかった!
これは戦のシーンが楽しみだな。
曹操もだけど関羽もちょっと心の余裕がなくなっているような…
孔明が劉備の陣営に入ってきて少し変化があるといいけれど。(曹操に関しては、前から不安定な所があったからなぁ…)
孔明は静かに多くのことを見通す目を持っていて、おだやかな印象。
蛇が嫌いな張飛の反応が可愛い。
孔明先生は一筋縄ではいかないな。
劉備にこんな形で手厳しい事を言った人物は珍しいんじゃないか。
感情に走らず冷静に事実は述べる孔明をどう動かすのか。
興味が湧いて来ました。
関羽と張飛の会話を読んでいると、張飛成長したなぁと感じると共に、この義兄弟はバランスがとれてるなと改めて思った。
年をとったせいか余裕がなくなっている関羽の分、張飛に深く柔らかい心ができている。
馬超が木と対話しているかと思ったら、孔明は土か。
いや、ある意味己自身に問いかけているのかもしれないな。
孔明の視点になると、傍目で見てたよりは捻くれているような気もする。
同時に表面上は出ていなかったものの、彼もまた劉備に惹かれていたと知り嬉しかった。
孔明と陳礼の会話は微笑ましくて好きだ。和む。
そして深い。
呂布の事を語る劉備に泣きそうになった。
これの呂布大好きだったからな。
そして劉備と呂布の関係も好きだったから語られると切ない。
志を持っている事に誇りを持ち熱く語る劉備が好き。
劉備が三回目に思いを語り泣くシーンから孔明が彼の臣下になると告げる流れがなんか…やっと通じ合った、素直になれたんだなと思えて、二人の志が一つになった事におめでとうと言いたくなった。
これからまた大変なんだろうけど。
もう押して押して押しまくったという印象を受けました;
華佗は、ちょっと周囲より先進的過ぎたかもしれないですね。
今の感覚だと彼の言う病を治療する方法はまともな内容かなと思うのですが…
彼の最期は酷かった。
郭嘉も気になっていたのに、あっけなく亡くなってしまって、これからの曹操が少し心配。
孔明の初陣は鮮やかで見事でした!
彼自身の行動も頼もしく、この戦によって周囲の彼に対する評価が変わったのも嬉しい。
夏口に向かう際の孔明と趙雲のやり取りがいい。
危険な役目を誰かに負わせる時の孔明の心情を読むと不安になる。
人間らしく感情的な面があるからこそ分かる事や出てくる策もあるとは思う。
が、これからの厳しい戦いを思うと、孔明の心が心配。
趙雲の単騎駆けは勢いがあって燃えた。
短かかったけど、彼今まであまり目立ってなかったしなぁ。
見せ場が来たのは嬉しい。
活躍してはいるんだけど、他の人物が濃すぎて、彼の印象がどうしても薄まるんだ私の中で。
好きなんだけどなぁ。
王安の活躍も成長したのが伝わってきて胸が熱くなった。
けど、その時点で悪い予感しかしなかった。
王安と張飛の関係は好きだったので、最期は涙が出たけれど感動した。
見事な生き様だったと思う。
王安を埋めた後の張飛と香の会話好きだな。
そろそろ赤壁の戦いか。楽しみだ。

北方謙三

Posted by tukitohondana

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