紋章の騎士―翼を継ぐ者〈2〉
紋章貴族リンドヴァル公爵家の紋章を継承したリディアは公爵として生きると決意した。
そんな彼女の前に“火焔の騎士”サイラスが現れ、彼女を連れ去ろうとするが、オズと“騎士”の契約を結ぶことでなんとか逃れる。
隣国への侵攻か、和平かを巡り対立する諸公…国の取る道はリディアの判断によって決定してしまう。
重圧に耐えながら、最善の答えを探す彼女に、さらなる刺客が…
剣と陰謀渦巻くファンタジー、第二弾。
このシリーズの設定を知った時や、読み始めた頃はリディアは利用される立場になるのかな…と思っていたのだけど、どちらかといえばきちんと公爵の役割を果たすことを求められ苦悩するというの方向性かな。
これはこれでいいなぁ。
優しくてまっすぐなリディアは応援したくなります。
フォシェル公との出会いでシリアスになっていた空気を、またもジェラルドが壊して和ましてくれました…この人大丈夫かな；
このヘタレなところも好きなんだけど、渋くてかっこいい騎士のジェラルドも懐かしいです。
ジェラルドの紋章の騎士になるつもりはないという考えは残念だけど、理由をマティアスに語るシーンでより彼への好感度が上がりました。
この誠実さと硬さも彼の魅力。
今更だけど、リディアの側に信頼できる人間がいるのは、先代の公爵の人柄のおかげというのも大きいな。
ルーベンス公との晩餐の際のリディアの態度にはすっとした。
よくぞ言ってくれたと。
これはリディアの今後が不安だけど成長と活躍が楽しみだ。
あの人物の死はあっけなく訪れてしまいましたが、ショックでした。
そういえば死亡フラグになりそうなことをよく言ってたな彼は…
公爵、団長、王、人の上に立ち命を預かる者の責任、苦悩、決断。
それぞれの選択と重みの描かれ方が好きです。
フェリクの言動に吹いた。
リディアってしつこいというか積極的かつストレートに好意を示す人物に好かれるよな。
オズも分かり易いし。