虚ろなる幻影の墓碑(グレイブ・ストーン)―ザ・サード~

火乃香は、謎の夢にうなされる夜が続いていた。
そんなある日、火乃香たちは砂龍の暴走に遭遇する。
砂龍たちは何かに恐怖し逃げようとしていた。
異変の調査を依頼された火乃香たちが向かった先にあったのは…
一方ザ・サードは異変の実態を知っており、それを取り除くべく奔走していた。
前回のミリィに続くメインキャラの一人パイフウ登場の回でもあります。
毎回辛かったり切ない展開があるのですが、これも何とも言えなかったですね。
火乃香たちが向かった先にいた存在が、あれだけ騒動を起こしておいてああいう結末を迎えた辺りとか。
火乃香と彼の最後の会話で、より火乃香が好きになりました。
≪再読≫
すべて合理性に乗っ取っていると言いつつ、いざという時には勘や感情で動くボギーがかっこよく頼もしい。
互いを信頼しているのが伝わってくる火乃香とボギーの会話は燃えるなぁ。
一方メイリン相手だとまだまだ若いんだなと感じられるので、ボギーとメイリンのやり取りも微笑ましくて好き。
火乃香に聞こえる謎の声の正体とは? ザ・サードの攻撃を前に火乃香たちは目的を達成できるのか?
新たな同行者パイフウと帰ってきたイクス、そして相棒ボギーと共に目的地へ向かう火乃香は、対峙する相手の死によって自らの生き方と再度向き合う。
人と機械知性体、皆がそれぞれ自分の存在意義とあり方を模索し懸命に生きる様に胸を締め付けられました。
グレイヴ・ストーンのような兵器の存在もこうして自我を持ち人格化してみると、より切なく哀しい存在に見えてくる。
存在している生きているという点では他の生き物たちと何も変わらないだけに。

inserted by FC2 system