有限と微小のパン THE PERFECT OUTSIDER S&Mシリーズ


真賀田四季の再登場に消えた死体。
死体を目撃した人物は会社を辞め行方不明になり、死体の存在と目撃者を信じた社員は会社をクビになった。
いきなり興味を引かれる。

国枝先生に対する犀川先生の評価というか人物評読んでると旦那さんとプライベートが謎すぎて読んでみたくなる。
それにしても前巻にも出てたけどラヴちゃんが強烈なキャラだな;

消えた死体、残された腕、消えたエレベーター。
過去の事件を思い出す展開。それだけに推理する上では引っ掛けのような気もする。
過去の真相がどうしても思い浮かぶので。
今回はそもそも萌絵の気を引くことが狙いだったので、舞台も事件の謎も豪華だったんだな。どこまでが仮想でどこからが現実なのかすら考えないとこまで、作り物だったのは驚いた。(警察とか)

教会が用意された再会の場所だったのはロマンティックかもしれないけど、萌絵の写真が部屋中にあるというのはぞっとするな。フィクション的には嫌いなタイプではないけど。
新庄さんも意外に情熱的というか人に執着があるタイプだったけど、塙社長はてっきり表面的に萌絵を歓迎してるだけだと思ってた。

真賀田博士の観客は犀川先生だけというのがこれまた。博士にとって先生は好意とは違うけれど興味を持っている対象。そんなものにこだわるなんて彼女にしては珍しい人間らしい部分な気がすると思ってたら、犀川先生が彼女こそ人間性豊かと言ってて、なるほどとなった。
彼女は常識や他者の意見に囚われない。何も縛られる物が無ければ彼女のようになるという解釈なのかな。頭脳は真似出来ないが。
統合されていて一人の中には一人しかいないのが普通で真賀田博士や犀川先生が統合していないのは処理できるからか。人は矛盾した思考や感情を持ってるものだけど、本来はそれだと悩んで脳が処理できない。だから統合するってこと?

真賀田四季の興味の対象は犀川先生オンリーかと思ってたけど、意外と萌絵の方にも関心があったんだな。確かにちょっと似てるとこあるかも。

それにしても真賀田博士が本当に居た場所が…思わず最初の方読み直した。彼女はどのにいて不思議じゃないし自然に馴染んでそうなとこが怖いな。

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