魔道師と邪神の街 魔都トリノ

魔道師と邪神の街 魔都トリノ (ノン・ノベル)
篠田 真由美
祥伝社
売り上げランキング: 1,589,929

吸血鬼・龍緋比古とヴァティカンの戦いが遂にヴェネツィアで開始。
拉致されたセバスティアーノを助けるため透子たちはトリノへ向かった。
手がかりを求めて潜入した秘密結社「黄金のホルス」主催のパーティでは、古代エジプトの邪神が待ち受けていた!
そして、透子たちと龍が別行動を取る間に、次々と市内で切断された手足が発見されていく。
聖槍ロンギヌスで傷ついた龍に最大の試練の時が近づいていた。

私にとって篠田さんの小説って冒頭部分は頭に入ってきづらいんですよね。
ある程度読み進めると引き込まれるから不思議。

透子は不機嫌だけど、変装してる透子サイドを読むのが楽しい。
セバスティアーノのピンチとか龍の別行動とかも気になるけれど、透子の活躍が読みたい。
ライルと鴉が透子のことをよくわかっているなぁ、という会話が微笑ましい。

アルドゥーラは敵としては結構好き。どちらかというとマヌエル・エステバンが苦手だ。小物っぽい分、なんか思いもかけないことしでかしそうな気もしてしまって。
嫌な意味で人間らしくて…アガタに対する言動最悪だし、ろくな死に方しなさそう。
フランソワ・ドマ、最初はともかく二度目出てきた辺りからあやしい。

今の龍は見てられないな。
透子帰ったら、もし敵を倒せても誰も幸せになれないのでは。

ジョバンニは、なんでマヌエルについていっちゃうかな…透子とは違う方向に無鉄砲だな。
透子はまだ戦う手段があるけど。
でも、責めるべきはマヌエルの方だよね。
条件のんでくれたら今の自分の味方裏切る、って言ってる辺りまったく信用できない。
今の仲間と意見が分かれたからとか、敵対している側の考えに同調したからとかではなく、あくまで自分が得をする立場になるよって事だもんね。
上手く交渉して操作すればいい手駒にはなるかもだけどさ。

ジネブラの方はアガタへの愛情は感じられるのが救いなのか、どうか。
それをいうとエウフェミアもマリアへの愛情はあるから許せるかというとそうじゃないしなぁ。

龍と透子たちは連携を取れていないし、取る気がないし、今回のラスボスは倒せてないし、この人たちが亡くなるのか…という感じですっきりしないラストでした。
次でシリーズ完結になるので色々すっきりしてくれるといいなぁ。

inserted by FC2 system