ルビアンの秘密

17歳のレイにとって父は遠い存在だった。
しかし…ある日、植物学者だった父は殺されてしまった。
「ルビアン」という謎のメッセージを残して。
レイは、ルビアンの意味と父を殺した犯人をつきとめようとするが…
青春ミステリー。
 

別居中だった父親が目の前で亡くなり、その父親を殺した犯人を主人公が追うというミステリー。
家族内に複雑な事情があるものの、どろどろしていたりしなくて読みやすい。
(この作者さんの場合、どろどろしていてもそう感じさせないだけという気もしますが)
鯨さんの小説だと「タイムスリップシリーズ」しか読んだ事がないけれど、同じような独特な空気を感じます。

様々な問題が同時にあるので、ついそれらから目をそむけてしまったり、苛立ちから人間関係がぎくしゃくしたり衝突したりするかな~と思いながら読みました。
が、この話の場合、皆がまっすぐそれぞれの目的や問題と向き合っていて、そういうのが少なかったように思います。
そこが好印象でした。

家族というか親子の絆の描かれ方が好きです。
父親を恨んでいたレイがもっともその父親に信頼されていて、思い出の中に重要な答えがあったというのが素敵。
最後は思わず泣きました;

か行

Posted by tukitohondana

inserted by FC2 system