恋のドレスと薔薇のデビュタント―ヴィクトリアン・ローズ・テーラー
集英社
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望まぬ結婚の前に恋がしてみたい。
そんな没落貴族の娘、ファニーのドレスを作ることになったクリスだったが…
イアン先生は本当子供みたいな方だよなぁ。良くも悪くも。
思い込みは激しそうだけど頭は柔らかくって素直だし。
ファニーが今のシャーロックと会って悲しい恋に火をつけてしまったらと心配していたので一安心かも。
もちろん、まだ心以外でいい方に動いている物事はないのだけれど。
クリスもシャーロックもタイプは違うけれど、どちらも不器用なのな。
シャーロックが自覚してきているようだけど、彼は立場も理解していて受け入れているからなぁ。
自由に見えてちゃんとわきまえた行動を取っている賢い人だから、クリスとはなかなか進展しなさそう。（じれったいのが好きなので物語としては大歓迎なのだけど）
今回のドレスも哀しくも素敵。
なるほど、彼女がかつて出会った幻の人物に本当に恋をしていたなら、こんなドレスには仕上がらなかった気がする。
ちょっとずつファニーのメイド・ノラへの好感度がアップしていく。
彼女をファニーから引き離すなんて愚行としか思えない。
パメラが男前でまいる。惚れそう。
やっぱりクリスの相棒は彼女以外に考えられないわ。
クリスさえ無事ならいいというパメラの考え方は嫌いじゃない。
世界中の皆が幸せにと願う心も優しいと思うけれど、ただ一人を大切に想う気持ちにも優しさはあると思う。
今回もなかなかいい方に話が進まない。
ファニーの告白にも驚いたけど、まさかの決闘とは…今回に限ったことじゃないだろうけど、どちらが勝っても悲劇になりそうな。
もちろんケネスに勝って欲しいけど、あの愛人のバルトへの執着があるからなぁ。
負傷したシャーロックが想った内容に萌えてしまった。
ああいう状況で思ったなら本音だろうし。