デュラララ!!×2
自分の立ち位置に悩む女子高生、その女子高生に近づくセクハラ教師、池袋最強を探す三流雑誌記者、黄色を身に着けた黄巾賊、暴力が嫌いな池袋最強の男、裏情報を操る青年、己の存在を衆人の前に晒した都市伝説の“首なしライダー”。
人を愛することが不器用な人間が集う、東京・池袋。
連続通り魔事件に巻き込まれ、池袋が壊れ始めていく…
正臣の過去をすでに知識として知っているせいもあるかもしれないけど、馬鹿なことを言ってる時でもただ者じゃないように見える。
特に杏里を那須島から助けた時はそう思った。
ただ明るく馬鹿っぽく振舞ってる正臣も好きだけど、実は色々考えてて気遣いもできる彼が好き。
優しい人だよね。
…だからこそ今からまた苦しむことになるんだろうけど。
波風立てたくないとか友人への依存とか…杏里の思考は共感しやすい。
3章池袋最凶は面白い。
あとから皆の関連性が見えてくるんだけど、とりあえずは雑誌記者が普通に池袋で関わってはいけない人間や都市伝説にあっさりと出会っていくという流れが異常で面白いと思う。
四木さんやセルティが語る静雄の強さについては、現段階ではアニメで観ただけの私でも納得せざるを得ない。
彼の強さは次元が違うし、無茶苦茶だけどとにかくかっこいい。
静雄にインタビューするシーンは静雄の沸点の低さに思わず吹いたけど、後の話に出てきたセルティへ彼が語った愚痴の内容が切ないな。
静雄はセルティを信頼してて、セルティには本心を漏らすからこの二人のコンビ好きだ。
デュラララ！！は歪んだ愛の書かれ方もいいけど、純粋な友情の書かれ方が素敵。
セルティが通り魔に斬られたと知って怒る静雄が物騒だけど可愛すぎる。
彼が罪歌に自分が好きな理由を聞いてからの台詞がいい。
静雄が“もう、いいんだよな”って言い出す辺りからは涙が滲んだ。
良かったね、静雄。
こうしてセルティに続いてまた一人自分を認めることができる人物が増えたわけか。
青春というか思春期というか…それぞれが己自身と向き合って認めていく物語でもあるかな。
でも、よく考えてみるとそれができないとどういう形であれ人を愛することなんてできないのかも。
饒舌な時の臨也って鬱陶しいけどこれまた可愛いよな。
波江さんは弟の事以外に興味ないから、何言っても問題なさそうだし、臨也と波江さんの会話も好きだ。
温度差があって。
来良組が自分と自分たちの関係と向き合うのが三巻かな。
互いが何者なのかを知らないがゆえの三つ巴。
切ない辛い展開ながら読みのが楽しみではあります。
大きな流れはアニメと同じですが、アニメと違う場面や描ききれてなかった部分も多いので。
結果が分かっていても読むのが楽しい。
黒幕だと分かっているあの人についてはやっぱり好きです。
これからのことを考えると許せないのですが、キャラとしては愛しいほどですし、物語を面白くしてくれている人物でもあるからなぁ…