デュラララ!!

成田 良悟
メディアワークス
発売日:2004-04

少年は非日常に憧れ、電波少女は恋した相手にストーカー行為をし、趣味で情報屋を営む青年がいて、闇医者や魔に魅せられた少年がいる。
自販機を投げる借金取りの用心棒、都市伝説ではなくて実在する“首なしライダー”。
そんなキレた奴らが集う場所。
東京・池袋が舞台の歪んだ恋の物語。
※今回もネタバレ多めです注意※
架空の池袋が舞台の群像劇です。
最近になってアニメを観てはまって原作にも手を出してしまいました。
最初から引き込まれるということはなかったのですが、読み進めていくといつの間にかすっと物語の中に入っていきました。
異常だったり不思議な存在が日常を望み、普通の存在が非日常を願う。
歪んでいるけど、実際もそんなものなのかなと思ったり。(とはいっても、この物語のメインメンバーで一般人と呼べる人は希少な気がしますけど; 皆どこか特殊なので。)
臨也がやっぱり好きです。
こういう歪んでるキャラは行為は酷いと思うけど大好きだ。
萌えてたまらない。
帝人と正臣の温度差ある仲良しコンビが好き。
杏里が加わった三人組も好き。
帝人の冷静な突っ込みと時々鋭く毒舌な所も大好きです。
10章の『ダラーズ』開幕は帝人たちの興奮に共感してしまってテンション上がってくる。
ダラーズ創始者としての顔を見せた時の彼もいいなぁ。
物語中最も不思議な存在であるはずのセルティが混乱する状況とか、平凡だった帝人が歪んだ一面を見せる瞬間の交差がたまらないです。
それを仕組んでおいて興奮している臨也もね。
矢霧姉弟も新羅も歪んでいるけど純粋な感情持ってるところに惹かれます。
キャラ的には臨也、静ちゃん、帝人の三人が特に好きだけどね。(女性ではセルティがダントツで好き。杏里とか他の皆もそれぞれ可愛くて好きだけど)
愚痴ってる静雄が可愛すぎて困る。いや、なんというか強くて恐れられてて、なのに彼が怒る理由って凄くシンプルでまっすぐでそこが可愛いです。
ストレートに可愛いというか切ないことも言ってますしね。
あと沸点低いしやってる事はむちゃくちゃなんだけど、彼が怒る相手や理由は否定できないのが多い気がします。
アニメでもそうだったけどダラーズの『初集会』のシーンは想像すると鳥肌立つ。
印象に残るシーンの一つです。
日常の隣にはこんな非日常が潜んでいるんじゃないかと錯覚してしまいそうになる。
そんなわくわくや日常への愛しさを感じさせてくれる作品だと思います。
とにかく2巻からも読むのが凄く楽しみになってきました。

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