デュラララ!!×13

デュラララ!!×13 (電撃文庫)
成田良悟
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2014-01-10)
売り上げランキング: 17,292

東京・池袋は混沌の坩堝と化していた。
お互いを想いながら対峙する少年たち、犬猿の仲だった二人は殺し合い、額縁の向こうから周囲を見ていた少女は過去を乗り越えるべく必死になる。そして、首なしライダーは…
歪んだ物語が、ついに幕を閉じる。

ついに帝人たちの物語が終わってしまうのか……
臨也がああなった原因のいくらかは神羅にあるかな。
一つの物事だけが理由ではないだろうけど、新羅や静雄との出会いは確実に影響してるよね。
あの歪みには。
まだまだ直接は関わりがなかった者たちが出会い、物語が交差していく。
この感じがたまらない。
おお、ついに神羅もあれを押さえ込んだか。
彼がまだ自分を保てるならセルティに関しては希望が持てる。
前々からいいなとは思っていたけど、今回出てきた静雄と新羅の会話で二人の関係が大好きになった。
どちらも普通とは違うかもしれないけど、素直というか純粋な所があるから、お互いの本音を正直に話せて存在を受け入れてくれる相手がいてよかったんじゃないかと思う。
美影が静雄と臨也について身体・脳味噌が人間やめちゃったという表現をしているのがなんとも……あの二人はそれでも人間臭い所があるっていうアンバランスさがたまらないんだよね。
新羅の語る臨也の本質には目から鱗……でも、なんかすごく納得。
私が臨也を可哀想で好きなのは彼が弱いからっていうのはあったし。
今回の和み担当は千景と正臣コンビかも。
こっちも緊張した状況のはずなのに、なんだか会話がゆるい。
千景は強いから安心感もあるしな。
赤林さん、やっぱり好きだなぁ。バーのマスターとの会話も好き。
狩沢さんのピンチな時でもオタクな思考なのがまた好きだわ。
ワゴン組と杏里ちゃんの会話にじんわりきてたら、矢霧姉弟の会話に吹き出した。
弟とセットの波江さんは可愛いなぁ。あの弟がいるから酷いこともするわけだけど。
私は友達なんていないから~の所は特にツボだった。
帝人の銃の使い道が……ああそうきたか。
本当にもう自分では取り返しがつかない、引き返せない所まできちゃってたんだな。
千景とトムさんは登場すればするほど好感度が上がっていくな。
帝人壊れっぷりや臨也の歪みっぷり、新羅の狂気のような純粋な愛……とかももちろんいいんだけど。
新羅と鯨木さんの会話には感動してしまった。
新羅ってセルティがいたからこそいい意味で歪んでるんだな。
誰かを愛することでこんなふうに生きられたらって思ってしまった。
セルティと友達になりたいとは何度も思ったけど、新羅とも友達になりたい。
鯨木さんじゃないけど、憧れるっていうのはなんか分かる。
ヴァローナ、サイモン、セルティ、赤林さんその他色々な人々の思惑の交差のおかげで綺麗に物語が収拾され、日常に戻っていく感じだな。
ちょっと物足りたいような寂しいような気もするけど、やっと戻ってくるんだとほっとしたりもする。
そして久しぶりの交機登場ににやにやしてしまった。
やっぱりこの追いかけっこも好きだわ。
たくさん大好きが詰まった物語でした。出会えてよかった。

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