真田太平記

真田太平記(一)天魔の夏 (新潮文庫)真田太平記(二)秘密 (新潮文庫)真田太平記(十一)大坂夏の陣 (新潮文庫)真田太平記(十二)雲の峰 (新潮文庫)
武田家が滅び、武田家傘下の豪族だった真田家は信州の小大名として歩み始めた。
真田昌幸とその長男・信幸、次男・幸村、そして彼らと関わった人々の生き様を描いた名作。

タイトルだけだと真田家主人公のようですが、序盤読んだ感じだと主人公は武田家に仕えた後に幸村に仕えることになった向井左平次主人公ですかね。
少しずつ昌幸、幸村、信幸が主人公らしい描かれ方をしていく場面が増えていきます。
忍たちの働きも色々な意味で目立っているので硬い歴史小説というよりかはエンターテイメントとして楽しめる作品だと思います。
長めなので途中で盛り上がりにかけて読もうという意欲が下がる箇所もなくはありませんが、文章が難しくなく会話が多いので読みやすいという点でもおすすめできる作品です。
新しく出た文庫版だと全12巻。
過去に出版されたものでは全16巻となります。私はこちらを読みました。

昌幸さん目当てで読んだら想像通り好みの人物で嬉しかったです。
序盤に左平次を主人公の一人に持ってきたのも物語に引き込まれるいい要素だったと思います。
真田一族は独特な性格というかカリスマ性があって魅力的なのですが、感情移入をすぐにはしにくい性格をしていますので;
幸村と左平次が初めて出会った直後の展開では、左平次と共に幸村に魅了され、この二人の主従関係が最後まで好きでした。
幸村単体でいうと序盤と最期付近の彼が好きでした。
忍たちの活躍も裏で動いているのですが結構目立つ重要な役回りも与えられていて、彼らの思惑や感情の交差も多く描かれていてその辺も面白いです。
昌幸、信幸、幸村それぞれの互いに対する複雑な思いと関係も注目して読んでいました。
他にも色々思うところはあったのですがネタバレになりますし小説そのものが長いため感想メモはこの辺で。

あ行

Posted by tukitohondana

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