英国マザーグース物語―裏切りの貴公子

2023年6月2日

英国マザーグース物語―裏切りの貴公子 (コバルト文庫)
久賀 理世
集英社 (2013-02-01)
売り上げランキング: 672,515

11月のロンドンはガイ・フォークス・デイが近づいてにぎわっていた。
隻眼の青年クリストファーと再会したセシルだったが、彼の思わせぶりな言葉に戦慄を覚える。
それは全ての始まりだった…
そして、ついにセシルとジュリアンの関係にも大きな変化が!?

シリーズ第四弾。
カバーイラストであの気になっていた人物が再登場してくれそうと期待して購入。
あらすじで確信して嬉しい。
そしてついに真実を明かす時が来るのか…

クリストファーはブラックダイヤモンドの関係者なのか…怪しい片思いと期待していただけに複雑。
レスターさんいい性格してるな。
こういう人は嫌いじゃないし、事情をわかっている人が上にいるのはありがたい。
ポールの株も急上昇。
食べることが本当に好きなんだと伝わってくるし、考え方も素敵だと思う。

エリザベスとダニエルの会話が不穏。
ジュリアンのことはかけらも疑っていなかっただけに、驚いてしまった。
そういう可能性もあったのか…
ジュリアンについては恋愛にも発展しやすそうな秘密の明かし方だったなとほっとしていただけに、後の展開が衝撃的でした。
そうくるかという感じもするし、振り返ってみればジュリアンは厄介事に関わることになれていたような気もする。

ここで終わってあとは番外編とか軽く拷問。
番外編で出てきた罪状が偶然とは言えあたっているのが笑って良いのか困るところ。
ジュリアンの真相を知ったあとでこれを読むと、ときめくというよりジュリアンを信じたいという気持ちが強くなる。
全部演技だとは思いたくない。
事件の真相は悲しくも優しいもので素敵でした。

あとがきを読んで、番外編を先に読んでもいいかもと書かれていて、そうすればよかったなと後悔。
その方が自然な気持ちで読めたかも。

か行

Posted by tukitohondana

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