暁と黄昏の狭間〈5〉月虎の書

暁と黄昏の狭間〈5〉月虎の書 (トクマ・ノベルズEdge)
西魚 リツコ
徳間書店
売り上げランキング: 1,049,956

セフルとギルダン・レイは皇帝の客としてリヴォの首都リアナへと招待された。
リヴォはヘン=ジャックの魔呪師から新たな呪文を手に入れようとしていた。
また、オラの魔女カザンもまた、動き始める。
リヴォへの憎しみから、ギルダン・レイはたった一人で大帝国に挑むが…

レイ卿が心配で仕方がない巻でした。
憎悪の対象が関わってこないと、以前のように冷静なのが救い。
ちょこっと出てきてるミリディアンの中のサイヤーレについて、セフルたちが気付いてないのも気になってました。

セフルが軽装を好むので、ほんのり男装ものっぽい展開が楽しめるのもこのシリーズの楽しみの一つ。
女性や子供の立場はすごく弱いのであまりメリットはないが、女の子であるために酷い目に合いそうになったことが何度もあるので本格的に男装してもいいのではと思ったりする。

フキサの変化は予想できてなかったのでショックでした。
確かにあの地で鍛冶職人してた人たちにとってソーン神を失ったことは行きる場所と意味を失うようなものだよな。

ギルダンとセフルまたすれ違ってるなぁ。
セゲド族への接し方についてはセフルが鍛冶職人を目指してるからというのもあるだろうけど、セフルに何も伝えずに勝手に行動してるのはギルダンも同じだしなぁ。
お互いを守りたいために対等になれないでいる二人がもどかしい。
セフルが一番大切なら、復讐を急いてはいけないと思うんだけど、自制できないぐらい憎悪に取り憑かれているってことだよね。ギルダン。
幸せになるには失わなければいけないものも時にはあるのかもしれない。
でも、今のギルダンの心境と行動を見ると良い結末が待ってるとは思えない。
セフルの方はむしろギルダンと離れたほうがましなんじゃないかとすら思える。

川がもたらした伝染病。
バイオハザードのウイルスみたいだな。怖すぎる。
病気というより呪いみたいなものなのかな。
復讐どころか他の国の民にも被害が広がってる。
悪くなる予感はあったとはいえ、実際起きるとそれはそれで辛いもんがあるな。
セフルはギルダンと離れたくなかっただろうし。
どちらも前途多難。これ最終巻どうなっちゃうの?

な行

Posted by tukitohondana

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