普通のOLがトリップしたらどうなる、こうなる〈2〉

2016年5月7日

普通のOLがトリップしたらどうなる、こうなる〈2〉 (レジーナ文庫)

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雨宮 茉莉
アルファポリス
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大国セフィラードの王と婚約した元OLの世良綾子。
異世界から来た後も庶民として暮らしていた彼女では王妃として認められるのは難しい。
心配する綾子だったが、彼女はブランシャール国の王太子の戴冠式に出席するため婚約者のメルと共にブランシャールへ向かう。
そこでは、綾子を王妃にするための計画が進行していて…
アラサーOLが普通の知識や能力をいかして奮闘する異世界トリップ物語完結。
まずは平穏な始まり。陛下の力があるので裏をかかれなければ安心感がある。
まぁ、だからこそ敵や暗躍する人も多そうな国ではあるんだけど。
二人がラブラブすぎて読んでてヤキモキしたり苛々するカップル好きとしては少し物足りない。
二人の仲の敵はあくまで政治的なものという感じだしな…
綾子のライバル的な存在はいるけど、メルがセイラ一筋って感じだからあまり危機感がないし。
亡くなった姫には気の毒だけど、その姫に成り代わるというのは好みの展開。なるほどね。
形だけでも母となったジョセフィーン様のセイラへの優しい言葉には泣きそうになってしまった。
可愛くて素敵な人だな。義弟のこととか娘のことがあったから、多少歪んでいてもおかしくないのに強い人だ。
事件の真相が陰謀ではなく、一人の少女のいきすぎた恋心ゆえの行動だったというのがなんとも…残念なような女の子恐ぇーというような。キャラ的にはこの手の犯人嫌いじゃないけどね。
盛り上がりにかけるのが残念。
でも、メルと綾子二人の結婚には祝福と、その生涯には拍手したい。
残された友人が少しでも案じていた友の幸せを知ることができたのもよかった。
異世界トリップは異世界に残るラストが好きだけど、残された方はたまったもんじゃないもんね。