チャーチル閣下の秘書

チャーチル閣下の秘書 (創元推理文庫)
スーザン・イーリア・マクニール
東京創元社
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アメリカ育ちでロンドンにやってきて1年余りのマギーに、チャーチル首相の秘書としてタイピストにならないかという話が舞い込んできた。
タイピストという自らの能力を生かせない職に苛立つマギーだが、その申し出を受け入れる。
そんなマギーを首相官邸ではめまぐるしい謀略が待ち構えていた。
空襲が迫るロンドンで、才気煥発なマギーの活躍を描くシリーズ開幕。

ダイアナ…自分の立場を考えれば女性相手にも油断してはいけなかったよね。
ヒロインこんな職場に行くのか。わくわくするけど心配。
まずは女性のつける職が少なかった時代に優秀な能力を持った女性の苦悩が綴られている感じ。
マギーは裏表がなくてとっつきやすそうでいい。
マギ―の父親の秘密が気になりだしてから、少し面白くなってきたかも。
文章は読み易いのだけど夜飲みにいってダンスしたりする辺りまでは正直少々退屈だった。
マギーは真剣だったのだろうけど、チャーチル首相の傍で仕事をはじめてからのミスには笑ってしまった。
マギーがアメリカで暮らしていたことを考えると仕方ないよなという内容が多いだけに気の毒だけど。
クレアの正体が思ってもみなかった人だったりしそうでちょっと恐い。
チャックがあやしいけど、それだと面白くないしな…
イーディスがマギーを守ろうとしているのは伝わってくるけど、父親のことをあそこまで隠されると余計に気になってしまうよね。
戦争という非日常のかたわらでも日常は続いていて、そこに登場人物たちのたくましさを感じた。
あー、死体が残らなかった友人…彼女がクレアだったのか。
暗号解読とかに興味があれば、この話もっと面白いだろうな。
マギーが広告の暗号に気づくシーンはわくわくした。
エドマンドがマギーのことを忘れていなかったことには、感動してしまったけどマギーとしては複雑だよな。
マギーが評価されていないと思っていたのは間違いだった。
それがこんなにも嬉しいとは…スノッドグラスがただの嫌な奴だと思っていたのが少々申し訳ない。
KPOゆっくりでも歩き続けることっていうのはいいね。
ちょっと(?)大人げない面もあったけど、最後までチャーチル首相のことは嫌いになれなかったな。
エドマンドとの件も時間が解決してくれそうで何より。
それにしてもあの人物のことすっかり忘れてたわ。
マギーの新しい勤め先と一時の和やかな雰囲気ですっかり飛んでた。
マギーの活躍は魅力的だから、続きは読むか迷い中。
惜しいのはジョンが好みでないことかな。いい人だとは思うけどね。

ま行

Posted by tukitohondana

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