シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と青の公爵

2023年10月8日

銀砂糖師を目指す少女・アンは、宿代にも事欠くような状況で冬を迎えようとしていた。
宿屋で困っている所にやってきた子爵のヒューに城で修行をしないかと誘われるが、自分の力で頑張りたいアンはそれを断る。
そこへフィラックスを治めるアルバーン公爵が、望み通りの砂糖菓子を作った者に破格の報酬を出すという話を聞き…シリーズ第二弾。

アン、シャル、ミスリル三人組の会話も楽しい上にヒューの登場が微笑ましくて和んだ。
場の空気を変える力があるよなぁ。
強いけどその分物騒なシャルとはまた違う余裕みたいなのが感じられて、安心感がある。
でも、胡散臭いというか何か隠してても分かりづらいんだよな。
悪い人じゃないんだけど、アンを自分の城に滞在させるためにシャルと引き離そうというのはちょっと…
アンの成長には今の厳しい暮らしは必ずしもマイナスではないと思うので、何ともいえない気持ちになった。
それにしてもジョナスの落ちぶれっぷりが酷い。
アルバーンについては、本当の望みと肖像画の妖精が彼にとってどんな存在なのか知りたくて仕方がありませんでした。
アンとシャルの関係は切なくも微笑ましくて萌える。
お互い少し自覚がでてきてそこがまたよい。
なので、今回の一時の別れもよかったような悪かったような…
妖精の寿命はシャルやミスリルに関しても気になっていたけど、寿命によって別れなければいけなかった人物が出てくると改めて意識してしまうな。
アンはシャルを残していきそうだし、ミスリルは別れがいきなりきそうで恐い。
例え寿命に差がなかったとしても死による別れはあるけれど、寿命の違いって大きい。
クリスティーナの形をした砂糖菓子を望むアルバーンも彼の望む砂糖菓子を作りことを諦めないアン。
どちらの想いも強く純粋で胸が熱くなった。
アンの依頼者の想いと向き合う姿勢が凄く好き。
ついに砂糖菓子が完成して、公爵がアンを認めた時は涙ぐんでしまった。
兵士たちを足止めしに向かう前のシャルにはドキッとした。こういうシーン好きだ。
アルバーンの今後については切ないけれど、彼が彼女のことを想いながら静かに生きていけるならそれはそれで幸せなのかも。
銀砂糖師を目指すアンがこれからどんな人々と出会いどんな経験をするのか、楽しみで仕方がありません。
シャルが天然だったことが発覚して(いや、今までもそれらしい時はあったか)ますますアンとシャルのこれからにも期待。

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