トゥルーブラッド7 交差する謀略

シャーレイン・ハリス
ソフトバンククリエイティブ
発売日:2011-03-19

スーキーはルイジアナ州のヴァンパイア女王ソフィ・アン・クルラークの望みに従い、ヴァンパイア統治者たちの首脳会議に同行することに。
ハリケーン・カトリーナによって大きな被害を受けたルイジアナ州。
そのヴァンパイア社会を立て直すために、会談を有利に進めるようテレパシー能力を使って、ヴァンパイアに同行している人間たちの思考を読み取るのが彼女に与えられた役目だった。
しかし、会場では事件が立て続けに発生し、スーキーはヴァンパイア社会に深く踏み込みすぎたことを後悔するのだった…
今回は某人物がいきなり結婚した以外はゆるやかな物語の始まりだった。
クロディーヌとスーキーの会話を読んでいて思ったのだけど、スーキーが行きたくなくてもいずれかのヴァンパイアによって彼女は強制的に会議に連れて行かれたんじゃないだろうか。
残念ながら、彼女に拒否権や拒否する力があるとは思えない。
あの記憶喪失事件がエリックにここまで影響を残すとは驚いた。
あの前から、スーキーのことは気に入っているっぽかったけど、以前のエリックの性質ではメインキャラの一人にはなりそうもないと思っていたんだよね。
エリック好きとしては嬉しい展開。
パムは前から好きだったけれど、今回の彼女の過去やエリックに対する感情等をきいてより好きになった。
前回の王殺しの裁判と新たな勢力争いの幕開けによって次々と起きるトラブル。
今回はスーキーが肉体的にぼろぼろになる機会が最後までない分、精神的にはきついシーンが多かったかも。
ロマンス面ではクインとエリックがスーキーをめぐって睨みあっている状態。
ビルはほぼ蚊帳の外だった。
クインとは情熱的な展開になりつつ、まだまだ抱えているものや立場上、これ以上の関係になれない気がする。
一方、微妙な関係となっていたエリックは三度目の血の交換で一時気まずくなるもの…以前より自然でいい関係になれたように思う。
心配なのはスーキーの能力の今後だな。
勇敢で少し他とは違う視点で物事を見ることができるのはスーキーのの魅力の一つだし、私も好きだけれど…その性質が彼女の立場を危うくより複雑にしているような;
根本的な原因はあのテレパス能力だから、どうしようもないか。
うーん…クインがやった事が後々悪い事態を招かなければいいけど。
これはまだまだ、いやもっと殺伐とした展開になっていく前兆なんだろうか。
少しずつトラブルの規模が大きくなってきて、すごく心配だ。
スーキーは喜べる心境になかったものの、タラとJBの結婚は素直に祝福したいと思いました。
あの二人には幸せになってほしい。

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