護られなかった者たちへ


人格者二人が連続で惨い殺され方をする事件が発生。
最初は実は恨みを買う別の顔があるのかと思ったけど、生活保護とかケースワーカーの話が出てきて逆恨み説が有力に。
生活保護の辺りがリアルに見えて厳しめの内容。こういう家庭ありそう…っていう。

これ、中盤に近づくにつれ最初感じていたご遺体への同情心がすっと消えてく。
けいさんが貧困から死へ向かう流れが酷く、これで生活保護受けれないのはなぜとは思う。
そこまでのけい、カン、利根の三人の関係がとても人情味溢れるものだっただけに、役所の対応とのギャップが凄いのでショックが…
そりゃ、利根怒るわ。それでも殺したら駄目なんだけども。

服役中に刑務所の現実を目の当たりにして、囚人を養うお金も生活保護のお金も同じく税金から出てる不条理さを感じたのが犯行動機を強めたのか。納得できなくもないのが読んでて複雑。とにかく色々説得力が凄いので物語に入り込みやすい。

五代さんいいな。もちろん悪い人なんだけど、利根への対応がいい。
これも一種のギャップか。

またもミスリードしてた。そう来るんだ。そういえば、復讐者になり得る存在は二人いたんだった。
丸山さんはいい職員だった。そういうことか。
護られなかった者たちへというのもなるほどだった。
けいさんの遺言に泣いた。あれだけの仕打ちをされてあの遺言書けるのは凄い…

な行

Posted by tukitohondana

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