三国志 十一の巻 鬼宿の星


関羽、張飛が亡くなって、振り返れば呂布、孫権、孫策、周瑜、曹操と次々と英傑が亡くなっていたこの乱世で劉備が未だ生きているのが不思議に思えてしまう。
劉備の最期に華佗の弟子・爰京と出会いお陰で孔明とちゃんと話して別れられたのが良かった。
二人の友情ゆえに孔明が後を継がなかったのが気がかりではあるけど、病の痛みに苦しみながらも心残りなく穏やかな最期を迎えられたので。
最後まで人たらしだったなぁ。

陸遜を戦場へと急き立てる将軍たちに韓当が取った言動が好き。これ言われた側はきついなと思うんだけど、こういう憎まれ役を買ってでる老将かっこいい。戦うより耐えるのが辛いという言葉も老将が言うと重い。
呉は、陸遜たちが目立ってきたけど、それで余計に多くを望まない孫権との志の違いが気になる。

張衛、袁綝の一見はなぁ…ここまでのことしちゃうと自業自得な目にあいそう。というか、酷い目にあって欲しい。
袁綝が馬超を慕ってた理由が見えてなんか見直したというか納得した。今更だけど、馬超は強くて袁綝を守ってくれたけど彼女と玉璽を利用しようとしない稀有な男だったんだ。
玉璽を切った馬超には痺れた。
馬超と袁綝がくっつくことは前から希望してたことなので嬉しい。
白くて大きな犬の風華が賢くて主人思いなのとても良かった。
馬超が山で賊を追い払いつつひっそり暮らそうとしてるのも応援したいけど、このまま終われるだろうか。

司馬懿…あのこの小説の魏の男たち屈折しすぎじゃない?
特に曹丕と司馬懿の女性関係どうしてこうなったんだ…
このやばい司馬懿に興味持ってこの小説読み始めたんだけども。
遠くを見ようとする者が多すぎて乱世は混迷を深めたって言い方いいな。各々の天下を夢見る者が多すぎたってことか。

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