犯罪社会学者・椥辻霖雨の憂鬱


この主人公みたいに割り切れればめっちゃ生きやすくなるんだろうけどな。他人は自分と違う世界に生きてる、言ってることは確かに納得できるんだけど。

むしろ幽霊が見える自分のことを気持ち悪く思わないかと心配してる姫子の気持ちのが共感できる。
もっとも、自分と他者をわけて考えることができない人しか姫子の周囲にいたからこそ霖雨と同居することになったんだろうけど。
霖雨みたいなタイプいいよな。自分が困らない限りあるがままを受け入れてくれる。
姫子が霖雨がちょっとおかしいと言って笑うシーン王道だけど好き。
姫子の事情が幽霊見えるとこ以外もハードだった…犯人捕まるといいな。

社会学の授業はどうか分からないけど霖雨の雑談は面白いなと思った。
専門分野が犯罪社会学および自殺等の逸脱行為だから気になる事件を追ってくって展開か。それを後押しするのが幽霊が見える姫子と。

霖雨の友人で探偵のつぐみさん、確かに探偵のイメージとは違うけど仕事内容的にはこのフレンドリーなとこが情報収集に向いてそうな気がする。

不謹慎だけど次々と住人が首を吊る『旧七松通の首吊り町屋』は興味惹かれてしまうよね。
しかも、三人とも子供連れのシングルマザー。

中学生だった霖雨の体験も壮絶。犯人を取り押さえた警官の行動も凄かった。
自分が死のうとしてる時にあんなこと言えるなんて!
今の研究をする理由の一つになったかもというのは頷ける。そりゃ本人も完全否定はできないと思う。
彼らの行動と理由が理解できなかったから知りたいと思った、的な理由で警察関係者や心理・社会学者を目指したというキャラクターは結構好き。

見えないゴリラの話はよく自分が実体験していることでもあるのでなるほどとなった。
それにしても犯人が意外すぎる。
経緯とか犯行動機とかトリックとかもろもろ納得なんだけど。
そういえば殺人が可能な人物の一人だったし、出会いの回想あったのが怪しいといえば怪しかったかな…ああいう回想あるキャラに限って何かあってりするというか。

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