ミシェルのゆううつな一日

ミシェルのゆううつな一日
マルティナ・ヴィルトナー
岩波書店
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ミシェルは、身長の低さとすぐに顔が赤くなることを気にしている14歳の少女。
自分の名前は好きじゃないし、クラスメートにはリディアという天敵がいて、両親は三ヶ月前から別居。
その日は朝から失敗続きで…

失敗が続いてもいつかいいことがあるとか、困った時はこんなことをしたら余計に悪い状況になる…とか教訓めいたことを伝えたかったんだろうか。
それとも失敗の数の統計や評価や記録を行っている組織が存在していたら…という不思議な世界観を表現したかったのか。
正直、分かりづらかったです。
設定が面白いのでもう少し失敗統計所側の様子も知りたかった。
とにかくタイトル通りに(小さな事も含めて)憂鬱な展開が続きます。
ミシェルは長所も短所も持っていて等身大の女の子という感じ。
ミシェルを応援したくなるというよりかは、ミシェルにはなんとか平和を取り戻して欲しいなと思えるストーリーでした。
共感を覚え難い登場人物の割合が高く物語に入り辛かったのですが、後半に行くとああそうだったのかと納得が行く部分も。
帯にはシュミットが無責任な守護天使とかかれていましたが、彼は無責任どころか悪意を持っていたような…
ミシェルVSシュミットの決着がどうつくのか、広がってしまったこの事態に収拾はつくのか?
気になって読み進めました。
終盤では、伝える事の大切さ、偏った見方で人や物事を判断してはいけないなと感じました。
ただ、後味が悪いまでいかないのですがどうもすっきりしない部分もあり、その辺が現実的かなと思いました。

あ行

Posted by tukitohondana

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