カクレカラクリ—An Automaton in Long Sleep

2022年7月24日

森 博嗣
メディアファクトリー
発売日:2006-08

廃墟マニアの郡司朋成と栗城洋輔は、同じ大学に通う真知花梨の招待を受け鈴鳴村にやって来た。
村にある廃墟施設を探検するのが目的だった二人だが、彼等はそこで奇妙な伝説を知る。
鈴鳴村にかつて住んでいた天才絡繰り師が、120年後に作動するという絡繰りを遺してこの世を去ったというのだ。
そして、今年がその年にあたるという。
花梨と妹の玲奈の協力を得て、二人は隠された絡繰りを探し始めるのだが…。
これドラマにもなっていたんですね。
全然知りませんでした;
読みだしてすぐメイン三人の想像や推測(というか妄想)に吹きました。
やたらコカ・コーラが登場するのが気になる。(コカ・コーラ120周年×森博嗣のコラボレーション小説だと知り後に納得)
でも、よく思い出してみればS&Mシリーズでもコーラは出てきてましたね。
ミステリィ小説というとつい殺人事件を連想してしまうけれど、この作品みたいに他の謎を追っていく物語もいいですね。
相変わらず謎(仕掛け)の部分は理系で硬い内容なのに、登場人物たちはそれぞれマイペースでゆるい雰囲気が漂っている所が好み。
真知家と山添家の仲が悪いのも隠れ絡繰りに関係しているじゃないかと思っていたけど、あんな秘密があったとは…
最後は温かいけれどほんのり切なかったです。
時の流れの中で変わっていくもの、変わらないもの、残せるものについて考えてしまいました。
絡繰りが動いた時にはなんとも言えない感動も…

森博嗣

Posted by tukitohondana

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