三国志-五の巻-八魁の星-


この作中の曹操は頭痛持ちなんだよな。歳をとってきて性格は丸くなってきたけれど体調の悪化に不安を感じる。

張飛と招滛や香との出会いのエピソードが好き。赤兎馬と呂布の関係といい北方三国志は人と馬の関係の描き方が好み。

袁紹は良く言えば血族思いなんだけど、それゆえに下す判断が残酷だったりする。選民思想的な。曹操と袁紹の歪んだ敵対関係もそろそろ結末が近いな。戦だけじゃなくて心身共に病んできてる二人に決着つくのはほっとする。

医者の華佗が自分の考えをしっかりもってるとこが好き。あの曹操に嫌われながらも自分の判断は曲げず評価されてるのがかっこいい。曹操の頭痛の描かれ方がなんとも、これストレスによる頭痛なんだろうか。戦があれば頭痛が止むのに華佗は天下を諦めれば頭痛が治るという…首に鍼を討つと暫く改善するから首凝りによるものじゃないのかという気がするけど。

伊籍と徐庶もいいな。誠実で裏切らない伊籍と正直すぎて毒舌だがよく人を見ている徐庶。これは徐庶が劉備と会うの楽しみすぎると思ってたら、徐庶がいきなり劉備に惹かれててちょっと笑ってしまった。人徳の人というよりか人たらしだなぁ…笑顔を見て戸惑うとか恋じゃんと思ってしまった。

張飛と香の出会いと関係、香の行動について人目を気にする張飛に劉備がかけた言葉が好き。赤兎が穏やかに余生を送ってると知って嬉しくなった。呂布は心の中で生きていると語られてるのも良い。それに嫉妬する曹操もこれまたいいなぁ。この三国志ところどころめちゃくちゃ好みのシーンが出てくるので読むのを辞められないんだよな。

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