雄飛の花嫁 涙珠流転

綏国公主珠枝は、かつて先王の寵子として幸せに暮らしていたが、父王が亡くなり今では異母妹・仙華の陰で心細い日々を送っている。
そんななか、大陸では巴飛鷹率いる閃国が勢力を広げ、綏との間で緊張を高めていた。
そして、閃側は和睦のために綏の公主を妃として差し出すように要求してきて…
公主である珠枝が、己の境遇を嘆きながらも少しずつ強い女性に成長していく様が好きでした。
彼女は一見大人しそうに見えるけれどちゃんと自分というものを持っていて、実はおてんばというところが可愛い。

政略結婚という設定や恋愛に不器用な二人という部分は翔佯の花嫁と同じだけれど、こちらはハッピーエンド。
年の離れた二人が最初は親子や兄弟のような関係なのも、気に入っているところ。
少しずつ恋へと発展するのをみているのも微笑ましくて楽しいです。
綏国での珠枝の境遇は確かに悪いものでしたが、彼女自身の王への依存、劣等感、嫉妬が彼女をよりみじめな心境にさせていたように思います。
それを自覚し乗り越えていく珠枝と、そんな彼女をそばで見守る飛鷹を見ているのが好きでした。

推幹がいい人だなぁと思っていたのですが、珠枝との関係を知って納得。
あの二人は似ているというか一緒にいると自然な感じがしたので…

ま行

Posted by tukitohondana

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