英国マザーグース物語―新聞広告には罠がある!?
英国マザーグース物語―新聞広告には罠がある!? (コバルト文庫)
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久賀 理世
集英社 (2012-06-01)
売り上げランキング: 653,573
集英社 (2012-06-01)
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19世紀のロンドン。
令嬢のセシルはある目的のため令嬢という身分を隠し性別も偽って見習い記者として新聞社で働いていた。
鮮やかな手口で貴族の邸宅から宝飾を盗む“怪盗ブラックバード”の話題で持ち切りの中、セシルは怪しい新聞広告を見つける。
始まりは今回もギャグ風味。このタイミングで正体明かすわけないよね…
ランディとモードの関係よいな。同じ趣味の恋人と新聞広告欄で秘密のやり取り。
秘密を抱えているのに重くはなくて、ちょっとドキドキするレベルなのもよい。
今回もダニエルとジュリアンの会話が楽しい。
兄弟に見えたことを自慢するジュリアンもそれに嫉妬するダニエルも可愛い。
ガーデンパーティーの噂話。客観的に聞く分にはいいけど、客としては参加したくないな。
イザベラの態度も最悪。
ソフィとアメリア、セシルに友人が増えたのは嬉しい。
アメリアが一癖ある人物だとしても味方にいれば心強いし。
クレアとアグネスの関係は、複雑だな。
生きていく上で必要な嘘ってあるとはいえ…お互い幸せだったからいいのかもな。
時計技師の青年も幸せであってくれることを願うばかり。
セシルの兄弟って皆個性的だな。ジェフリーのゆるく壊れた感じが好きだ。
シスコンのダニエルと天使のようなサミュエルも良い。
バラバラだったお話が一つの物語になっていく過程が好み。
怪盗の正体もジュリアンの友達も謎になっていたガブリエルの胸の内もつながっていく。
そして、ラストではクレアの過去やランディについても。
怪盗ブラックバードにはぜひ再登場して欲しい。