ヴィクトリアン・ローズ・テーラー28 宝石箱のひみつの鍵

薔薇色の評判が良く忙しい毎日を送るクリスと新婚なのに甘い生活を過ごせないシャーロック。
そんなある日、ベルナール卿から妻にドレスを贈りたいという依頼が舞い込んだ。
新婚一年目の日々を描いた短編ほか二編。

・一年目の宝石箱
シャーリーが相変わらずで、なんか安心した。
クリスの仕事絡みで嫉妬しつつも、クリスの仕事を尊重はしたくて葛藤する。そんな彼の誠実さが素敵。
シャーリーかっこいいもんね。外ではクールだし。妻の座を狙っているのとは別にファンがいるのもうなずける。
愛し合っているのが伝わってくるから微笑ましい短編でした。

・灰と青のマズルカ
人の反応をかけの対象んするのは嫌な感じだな。それをしかも本人の前で言ってしまうのはどうか。
それはそれとして、ジャレッドやアイリス、アディルのその後は気になっていたので読めて嬉しい。
穏やかな結末で読んでいてほっとしました。ジャレッドたちもアディルも幸せになってほしい。
個人的にジャレッドとアイリスのような関係は好きです。
霧の街のミルカが同じ世界観だったとあとがきで知ったのでちょっと気になる。

・鏡の家の恋人
ワーズワースの詞を知っていたらもっと楽しめたかも。
物語的には兄妹の依存っぽい関係が好きなので、好みのお話でした。
依存というと俗っぽいかな。でもあの関係性を親愛とか信頼と呼ぶのはちょっと違う気がする。

ドロシーを失うかもしれないと感じたウィリアムの憔悴っぷりを見ると、ドロシーが恐ろしくもある。
この兄妹好きなので、共感しなかったけどメアリーの気持ちも理解できなくはない。

・まんが版
登場人物の可愛さがでていてとっても和みました。
すれ違い傷つけてしまうシャーリーやルイス。
強い言葉をそのまま受け止めずにちゃんと相手を見ているクリス。
クリスのすごさが出てる話で、こんな人になりたいなと改めて思いました。

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