キスよりも遠く、触れるには近すぎて ヴィクトリアン・ローズ・テーラー

シャーロックとクリスが距離を縮めていく様子を描く短編とシャーロックの両親の出会いを描いた物語などを収録した短編集。

・七日目の憂鬱
ジャレッドとクリスたちの出会いの話がやっと収録されてた。
彼に婚約者がいたのは少し意外というか、クリスが好きというイメージが強くて違和感が…
読み進めると違和感は消えて、得体のしれない不気味さがあるのに魅力的なジャレッドの印象が強まりました。

シャーロックの焼きもちが可愛すぎてどうしようかと思った。
クリスことで悩んでいる時の彼って怒っていても結局クリスのことが好きすぎて怒りの矛先をクリスには向けられないんだよね。
可愛い。

真相はなるほどというかほっとした。
セシリアはマーロンと結婚した方が幸せになれそうだと思っていたので。

アキさんのマンガがこれまた可愛くて和む。
子供は私も苦手ですが、シャーリーの場合は出会った子供側にも問題があるのでは…

・キスよりも遠く触れるには近すぎて
ロビーが登場した時のシャーロックの対応はちょっと自分を前に押し出して嫌な感じと思っていたら、手紙で吹いた。
シャーロック余裕なさすぎ…もう少しその嫉妬心を抑えられないんだろうか、もはや面白いの領域。
ただクリスが天然すぎて、こっちも悪いかなこれは。
手紙のやり取りには笑いが。
シャーロックがクリスのことで右往左往しているのが堪りません。
この二人の間には誰も割り込めないよね、本当に。
なのに結婚までの道のりは遠いんだから世の中は上手くいかないわ。

・彼の懐中時計
慌ただしくも秘書への道を歩んで成長している様子のアントニーは応援したくなる。
内容は前巻の期間中のアントニーサイドの様子といった感じでした。
使用人それぞれも仕事や主人に対してのスタンスが違っていて面白い。

・石の王子と花姫の結婚
この出会いは強烈だな。
アルフさんが思っていた以上の問題児で驚いてる。
そしてシャーリーと似ていて、まぁ親子だったよなとなんかほっとした。
両親の性格それぞれ受け継いでるな彼は。

手紙のやり取りがまた面白い。
焼きもちをやかせたかったアルフが可愛い。そしてそれを後悔しているところもいい。

ちゃんと考えてて運も自分でつかむ育ちのいい美少女が最強というのは現実もだと思います。
正直に生きてるけどまっすぐな人って好かれるし、本人も幸せだと思うので。
そいうのって本人の性格だけじゃなくて、やっぱり生まれ育った環境も関係あるかなと。
相性の問題な気もしますけどね。同じ環境で育っても同じ人間になるわけじゃないので。

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