マルヴァ姫、海へ!―ガルニシ国物語

マルヴァ姫、海へ!―ガルニシ国物語〈上〉 (児童図書館・文学の部屋)マルヴァ姫、海へ!―ガルニシ国物語〈下〉 (児童図書館・文学の部屋)
平和でゆたかな国ガルニシ。
ガルニシの王女マルヴぁは、結婚式の前夜、こっそり城を抜け出した。
冒険を求めて海に出たマルヴァの行く先で待っていた運命とは…

上下巻で完結していますが、結構内容が詰まっている物語でした。
展開のテンポは良かった一方でちょっとあっさりしたように感じたのは短さのせいかも。
ご都合主義になってでもハッピーエンドでまとめるか、いっその事もっと現実的にするかした方がすっきりしたような…
ブラックな部分もある姫様の冒険物語。
物語の展開上、主人公が前向きで行動力があるように見えたり我侭に見えたりしました。
その辺が人間味があってよかったと思います。
意地悪で嫌な人物だと思っていたら実は…だったり、良い人に見えた人物の裏切りがあったりなど、人を表向きの言動だけで判断してはいけないという教訓を教えてくれる気もします。
何かを得ようと思えば他の物を失う可能性があって、責任を放棄することがどれだけ周囲に迷惑を掛けるか。
真実に気付いて後悔した時には手遅れだったり、皆が幸せになるわけないよね、という当たり前のことを改めて教えてくれます。
部分的に厳しい展開でしたが、たまにはこういう物語を読むのもいいかなと思いました。

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Posted by tukitohondana

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