臥竜の天

臥竜の天 上臥竜の天―長編歴史小説 (下)
群雄割拠する奥羽で伊達家の当主となった伊達政宗。
畠山氏に裏切られ、父・輝宗を喪った政宗は父の屍を越えて奥羽制覇に乗り出し、疾風怒濤の攻めで勢力を拡大していく。
しかし、蘆名、佐竹の連合軍を破り百五十万石の大大名になったことで秀吉の勘気を被ってしまう。
天下統一を目前にした秀吉の軍が小田原の北条氏に迫る中、政宗は生死を賭けて参陣するが…

伊達政宗が主人公の歴史小説を読みたくて、「軍師の門」「虎の城」で感動した作家さん火坂さんのを選んだのですが、ちょっと微妙な内容でした;
好き嫌いが割れそうな感じですね…
火坂さんの小説は、すっきり読み易く、それでいて情景や登場人物たちの熱い思いが伝わってくるところが好きです。
この小説でもその良さは出ていました。

利休に少し苦手なイメージがあったのですが、これの利休は好きです。
出番は少ないものの、政宗との会話は深くて良かった。
冷静に主の決断の真意を読み取り仕える小十郎、感情的で頭に血が上りやすい成実。
そして野心と怒りを胸に抱えながらも賢く生きる政宗の姿が印象的に描かれています。
ただ、何かもう一つインパクトや人物の個性が物足りないかも。
政宗が家康の見舞いに行く所からラストまでの内容は好きです。

は行

Posted by tukitohondana

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