女騎士・アランナ


地方領主の娘アランナは騎士になることを夢見ていた。
魔法使いになりたい双子の弟のトムと入れ替わり、男装して騎士への道を歩むことになったアランナの冒険を描いた物語。

一巻は、アランナが従者になるまでの苦難を努力とセンスで切り抜けていく物語。
頑固だけれど頑張り屋で優しい心を持ったアランナは好感が持て、彼女の理解者となる友人や師も魅力的な人物です。
男装要素特有のドキドキ感もあり、私はこの一巻が一番好きでした。

二巻は、隣国との戦争がはじまり緊迫した日常の中、アランナの命を狙う存在との敵対関係が明確になってきます。
緊張感からくるハラハラドキドキ要素は高めです。
友人の王子ジョナサンや盗賊のジョージがアランナを女性として愛するようになって、この辺から恋愛要素も入ってきます。
アランナの相棒となる黒猫フェイスフルのキャラが好きです。

三巻は、砂漠の民に認められ共に暮らし始め、色々あってシャーマンになることに…
生活の場が変わり、新たな登場人物も増えて、面白い巻でした。
騎士になったアランナですが、まだまだ未熟な点も多く、そこも魅力の一つだと思います。
付き人のコラムもこの頃にはとても好きな登場人物に一人になっていました。

最終巻は、国を治める至宝を手に入れるため、アランナは危険な地帯に足を踏み入れます。
そして、再度あの人と決着をつける時が…
一時期は煩わしく思っていたアランナの恋愛も、ここまで来るとああちゃんと意味があったことなんだなと思い始めました。
悲しいことも辛いこともあったけれど、それを乗り越えてやっとここまでたどり着いたんだなぁ…と思いつつ、最後にもう少し盛り上がりが欲しかったような気もします。
ですが、世界観なども好きなので、アランナの娘が主人公の「アリーの物語」も読んでみたいと思います。

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Posted by tukitohondana

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