バイオハザード〈1〉アンブレラの陰謀

バイオハザード〈1〉アンブレラの陰謀 (C・NOVELS)
S.D. ペリー
中央公論新社
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ラクーンシティでは猟奇殺人事件が続けて起きていた。
特殊部隊S.T.A.R.Sが事件の真相を確かめるべく動き始めるが、先に捜査に向かったブラヴォーチームは連絡を絶ってしまう。
彼らを救出すべくアルファチームも動き始めるが・・・
調査に向かったアルファチームを待っていたのは、化物と化した犬だった。
ジル・ヴァレンタインらは森の奥に佇む館に逃げこむが、そこは死者たちの巣窟だった!
ゲーム『バイオハザード』翻訳ノベライズ。

先日、急にバイオシリーズに興味が湧いてきまして、小説を数冊購入にしてみました。
イラストはチェックしていなかったのですが、Wolfinaさんがイラストを書いていてラッキー。
Wolfinaさんの絵好きなので。
ジルの話は彼女とラクーンシティに暮らす人々に感情移入するのにいいな。
クリスサイドはすでにウェスカーが計画的に動いている感じだな。
S.T.A.R.Sメンバーそれぞれの内面が描かれているのもいい。
ゲームプレイしたことない私としても助かる。
あれ?この時点だとウェスカーが普通のS.T.A.R.S隊長っぽいな。
彼サイドの話を読んでちょっとびっくりした。
まあ、性格はあまりよくなさそうだけど、途中まで裏切る気配を感じませんでした。
洋館についたのも計算外だったのか。彼の計画が明かされない辺りはやっぱりあやしいな。
トレントがジルに仄めかした真相、次々と現れるゾンビたち。
各登場人物にスポットをあてながらテンポよく物語は進んでいく。
読み易くそれぞれの結末が気になる描かれ方でひきこまれた。
日記の内容も文章は違うけど内容は同じなんだな。
実際クリスたちみたいな状況に置かれて、こんな日記読んだら怖いだろうな;
ウェスカーはS.T.A.R.Sメンバーと別行動になってから思考がオープンになってきたな。
バリーを脅すシーンも清々しいほどの悪党っぷりでたまらない。
ウェスカー視点だと彼のプライドの高さが伝わってくる。
意外とウェスカー視点も多いのが嬉しい。
小者臭はするけど、こういう黒幕ポジションは大好きなのでいい。
レベッカは勇気も知識もありながら幼さもちゃんとある所が可愛くて好感を持てる。
ジルもそうだけど女性受けも良さそうな女性キャラだよなと思う。
誰も信じられないけれど信じたいジル。
仲間を騙す罪悪感と家族を案じる気持ちの狭間で葛藤するバリー。
どちらも辛いな・・・
一方クリスサイドはレベッカが想像以上に頼もしくて読んでいて楽しい。
プラント42も恐いけど、V-Joltも恐いな・・・
実際にその場面が思い浮かぶかのようなわくわくする描写と展開がいい。
これこそゲームをプレイしてたらもっと楽しめただろうな。
それぞれが別行動しえちると、どこで互いの行動が影響したりいつ遭遇するかというワクワク感もあっていいね。
ただ、ウェスカーの結末の違いが気になるな。
今までもたぶんゲームと違う所は多かったと思うんだけど。
これウェスカーは本当に死んじゃったんだろうか?(いやでもコード:ベロニカの話の登場人物紹介に出てるし、この小説でも生きてるのか?)
結局トレントが何者だったのかよく分からなかったので、それも気になる。
小説オリジナルストーリーの2巻もぜひ読みたい。

は行

Posted by tukitohondana

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