危険なプリンスと恋に落ちる方法

華麗なるデビュタントとしていとこたちと共に社交界を楽しんでいたグリアは、ふいに貧乏生活を送ることになってしまう。
彼女は、貧困から脱出するため叔父が相続した本来彼女のものであった遺産を受け取るべくウェールズに旅立つ。
しかし、叔父はすでに亡くなっており、遺産は“プリンス”と呼ばれる大貴族のものになっていた。
彼は顔に傷がある危険な魅力に満ちた男だった。
詐欺師ではないかと疑われながらも、“不運なデビュタント”グリアの目的は達成できるのか?
ミステリアスで怖い伯爵がお相手。
期待以上にヒロインのグリアが彼を恐れているのがいいです。
こんな二人が恋に落ちていくのが楽しみ。
城につくまではともかく、その後のパーシーが少々鬱陶しい。
グリアがパーシーを信じ込まず疑いを持ち続けてくれていてよかった。
グリアを無礼だという伯爵の言葉はもっともだが、グリアの状況の悪さにも同情してしまう。
だって、他の選択肢は遺産を諦めて帰るしかないからね。
なんといってもパーシーが一緒にいることが事態をややこしくしているよな。
ロードリックの不器用さが凄くいい!
彼がグリアに惹かれた理由も萌えた。
一方グリアが彼を評価する場面もいい。
ロードリックが庭園造りにかける労力も情熱も素敵だと思うし。
パーシー退場後の殺伐とした感じがたまらなく好みだな。
まさかこの小説がここまでツボをついてくるとは想像してなかった。
追い詰められた心境で懐疑的、感情的になっているグリアに対して落ち着いて対応するロードリック。
こんなすれ違いは萌える。
二人のやり取りを読んでるとにやにやが止まらない。
グリア…中盤は特に情緒不安定になってきたね。
ロードリックのやり取りにドキドキしつつ、何かしでかさないか心配でした。
グリアはちょっとしゃべりすぎかなと思うところはあるけれど、基本的に嘘をつけない素直なタイプなので不快でもない。
二人は性格が正反対なのですれ違いや誤解が生じやすいのかな。
何かとグリアを気にかけているロードリックと、それに気付かないグリア。
ロードリックが気の毒ではあるけれど、彼の不器用さが伝わってきていいです。
なんだかロードリックが可愛くて仕方なくなってきた。
ロードリックがなんであんなに真実を言うのを躊躇っていたのかも分かってすっきり。
彼が好きな相手に嫌われたり去られることを恐れるのはよく理解できるので納得した。
幸せになって欲しいと思いながら読んでいたので、結末はとても嬉しいものでした。
ラストの展開も予想以上だったし満足です。
素敵な美女と野獣的ストーリーでした。
シリーズを読んだのは初ですが、他の二人も気になるので読みたい。

ら行

Posted by tukitohondana

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