ナ・バ・テア None But Air


職種で見ると戦闘機のパイロットなので共感するとことかないんだけど、仕事への向き合い方とか人間関係とかがなんか共感できて好き。
もちろん現実がそうだったためしはない。これぐらいいい意味でドライだったらいいのに。

同シリーズ読むのは3作目だけど、今の所1番状況の説明があるような気もする。
笹倉はどの作品にも出てた。気になるのはコードネームティーチャかな。最後の方で期待してたより普通かもとちょっと残念に思った。でも、勘違いされてる英雄というのはいい。

今回の主人公というかメインの視点が草薙であることをしばらく分からなくするのは、作者らしい書き方だなと思う。性別も人物も特定しづらく書くというか。

優しさとか思いやりって人によって違うけど、草薙と看護師の考え方の違いは現実でも摩擦を生じているように思う。
自分でも優しさと勘違いして好意や価値観を相手に押し付けてないかで迷うことがある。
撃ち落としたパイロットに落ちたパイロットのことは考えて欲しくない理由がもっともすぎた。落ちる側ならそんなのごめんだし、それが優しさだとは思わない。

草薙が指揮官になる話もうここで出てくるんだ。そういえば、上官になった草薙がパイロットだった頃って想像できなかった。
今読むとなんだかカンナミに似てるかも。

クサナギの子供、彼女の性格からして父親も産んだ理由も謎だったのですっきりした。
クサナギの性格の善し悪しの問題ではなく、パートナーを作らず子供も産まないという選択をしそうなタイプだったので気になってた。

今回の解説で吉本ばななさんの本も読んでみたいなと思った。
なんだか重いけど分かる部分が多く、スカイ・クロラの世界が狭く感じる瞬間があるのはそういうことか…と思った。
私、物語を見たり読んだりしてる時になんでこの登場人物このことに気づかないんだろう?と思うことがあるけど、たぶんそういうことなんだろうなと。自分のことは自分では見えないし、必死に生きてる時に俯瞰して世界を見るなんてできないんだろうなって。

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