相棒 season5上


杉下右京 最初の事件は、茄子と悲しさと優しさの入り交じった真相が印象に残ってた。
この話のラストで亀山さんが宗家さんに自首を進めて、それに右京さんが礼を言うシーンが好き。

スウィートホームは、ホラー風味で落ちが素敵なんだよな。
醜い遺産争いの末に見つかったのが優しく美しい思い出というのがいい。辿り着くまでに出た被害があれなんだけども。

犯人はスズキは、スズキさんが何者だったのかが面白かった。(あとよく町内にスズキさんが他にいなかったなとも思った)
ただ、起きた殺人の動機は痛ましい。今は殺人に時効がないけど、昔はあったから時効過ぎた事件絡みの話は辛いの多い。

せんみつ、これもせんみつって単語初めて聞いたから印象に残ってた。
槇原タイプこそなんか物語を作る仕事でもすればいいのでは、と思った。咄嗟に作る嘘の創作力的に。
刑事の三浦さんが槇原の同郷で人情味を見せるのも良い。ラストの槇原の嘘も。

悪魔への復讐殺人…村木の影響を受けて殺人鬼となった安斎のその後。
被害者遺族は精神鑑定で責任能力なしとされた犯人や罪を悔い改めた加害者を許せるのか?
重いテーマだと思う。
許せなくても仕方ないけど復讐はいけない、としか言いようがないのが辛いよね。
美咲先生もそりゃ悩む。
安斎は改心してたかもしれないけど、私なら病んだ原因となった人に気を使われるのは嫌だな。

剣聖は、伊丹さんが尊敬する人物が亡くなったことでいつもと違う行動に出てたのが面白かった。
花の里で独り言といいながら右京さんと事件について話したり、特命係にお礼のメロンまで贈ったり。
事件内容自体も異様で、設定も真犯人を庇う経緯ややり方も特殊で物語的に好きなとこが多い事件だった。
ただ、事件そのものと真相が悲しいことには違いない。
引き籠もりと親殺しを扱った事件としては少し珍しい設定展開だったかも。

赤いリボンと刑事、時効絡みでなんともやるせない結末なんだけど、最後優しい嘘と親子のわだかまりが少し溶けるのが好きな話。

殺人ワインセラーは、藤巻さんが最後にワインを飲んでいう台詞というか好きな物事の真理を語っていて好き。
それを言ってしまうと私の読書感想もなくていいんだろうけど、まぁそれはそれ。
あと、亀山さんにワインの味と違いが分かることを知った藤巻さんのはしゃぎようがいいな。
やった本人には大したことない言動も相手には傷を残すこと、人は感覚より情報を優先してしまい錯覚を起こすことの描写がリアルだった。

名探偵登場は、探偵の矢木さんがゆるく濃いキャラだったんだよなぁ。
彼が事件解決に協力したがった理由がかっこよかった。

解説が内田かずひろさんだったんだけど、漫画家が解説で漫画描いてるのもっともなんだけど珍しくてこういうのもいいなと思った。

inserted by FC2 system