飛雲城伝説
戦国乱世、周囲の信頼を得て飛雲城の女城主となった少女・鈴女（すずめ）。
彼女は近隣諸国を束ね新たな国「扇の国」を樹立した。
都の大王家から北方勢力である築山氏討伐の命を受けるが…
未完の大長編時代伝奇ロマンを単行本化されなかった新原稿も加えて文庫化したもの。
鈴女がかっこよくすぎて困る。
しかも可愛いところもあるし。
胡桃野の若者たちを上手くまとめ動かし、戦中に軍師的な役割を果たすとか、なんという最強ヒロイン。
女城主になるという物語紹介に興味を持って読んだのですが、序盤から面白くて物語に引き込まれました。
鈴女以外の登場人物も魅力的でいいです。
知恵で鈴女を助けてくれる和尚・放専、影で助力する集団・湯彦などの活躍がいい雰囲気出してます。
展開や台詞回しも雰囲気があって好き。
戦の盛り上がるシーンなんかは最高でした。
ただ、話が進むに従って、ちょっと長いな…と感じることも；
日本に似ている国の戦国時代に似た時代の架空戦記から、不思議な力や神話が絡んでくるファンタジーへと物語りは移り変わっていきます。
目的が大きくなって物語りは盛り上がってくるんですけどね。
どちらかといえば前半の「孤児記」「女神記」辺りまでが好みでした。