モザイク

田口 ランディ
幻冬舎
発売日:2003-04

ある日、「移送屋」のミミは十四歳の少年の移送を引き受けた。
しかし、少年は「渋谷の底が抜ける」という謎の言葉を残して失踪。
ミミは少年の手がかりを求めて「救世主救済委員会」の存在を知り…
『コンセント』『アンテナ』に続く三部作。
この三部作はコンセント→アンテナ→モザイクに進むにつれて特殊というか独特な雰囲気が強くなってくる。
段々と電波な雰囲気がオープンになってくるというか…
登場人物たちは今回もそれぞれ個々の考えを持っていて面白い。
精神病院に移送されることになる少年よりも、その両親の方が異様で歪んで見える。
少年の取った行動は抵抗を感じるものも多かったけれど、思考が理解できなくはなかった。
少年・正也の使う言葉や話に現実味はない。
それなのに「そうだな」と頷いてしまいそうなイメージを送り込んでくる。
ミミのことが最初から最後まで好きだった。
ノエルさんの語った佐藤氏のいう新しいタイプの人間についての話が興味深い。
私はどちらかというと下痢タイプ。
でも、たまに情報を溜め込んで憂鬱になる…思考が淀んでくるというか。
話すのが苦手なので文章で放出するようにしているけれど、上手くいかない時もある。
バランスをとれるようになりたいなぁ。

た行

Posted by tukitohondana

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