カラワンギ・サーガラ
18歳のスーリヤは夏季休暇を過ごすため、叔母アスカのいる未開の惑星マサラを訪れる。
そこでは18年前の父の失踪と自らの出生の秘密が隠されていた。
集落ごとの祭儀的代表でもある美形の超人カオヤイの存在が、津守さんらしい設定ですよね。
美しい男たちと逞しい女性という設定は好きなので、津守さんの書くキャラクターは好きです。
強く美しいカオヤイたちそれぞれの生き方に魅了されました。
恋愛要素部分は、スーリヤたちよりアスカの方が気になりました。
スーリヤとスリフォンの関係は微笑ましく、展開は切なく心揺さぶられるものがあったのですがまぁ恋愛要素の評価はどうしても男性キャラの好みに左右されてしまうもので…
スリフォンはすなおに好感を持てるけど、やっぱり ブラナーとティエンマ二人のこうかっこいいし魅力的なんだけど強引でどこか子供っぽくて駄目な面が目立つというのが萌えました。
惑星の人々にとっての神的存在であるカラワンギの正体と、マサラの過去にああそうだったのかと思いつつ、カラワンギの思いと決断がちょっと意外で感動しました。
最初の方ではどうしてもカラワンギがいい存在には思えなかったので、余計に。
マサラに秘められた人の愚かさや醜さと対照的で清々しいですし。
「三千世界の鴉を殺し」や「喪神の碑」などとリンクしている箇所や登場人物もいるので、少しずつでも全部読みたいところです。