シュガーアップル・フェアリーテイル 王国の銀砂糖師たち


アンと猫の砂糖菓子屋
アンが銀砂糖師になる前にキャットと初めて出会った時の詳細が書かれた短編。
そういえばキャットの性格はよく出てきてたけど、仕事ぶりを事細かに読む機会がなかった気がする。
キャットのお金のためではなく作りたいお客のために砂糖菓子を作るという生き方にアンが理想を夢見るのもいい。

天国の銀砂糖師
昇魂日に亡くなった母親の魂を天国に送るため砂糖菓子を作ったアン。
作る間に思い出に浸り寂しくなったアンは死者と話させてくれるという妖精に会いに行って…
シャルも考えてたけど余計辛くなるし、危険だしインチキの予感しかしなかったけど、清々しいほどのインチキで笑った。ぼったくりだったけど、アンもすっきりしたみたいだし良かったのかも。
とか思ってたらそうくるんだ。
エマさんは思ってたより豪快というかサバサバしてる人っぽかった。若くして亡くなったから儚いイメージあったけど、砂糖菓子職人しながらアンを1人で育てたんだもん強い人だよね。

日と月の密約
本編でもホットワイン好きだったミスリルが短編集ではほぼ飲兵衛に;
可愛いから酔っ払ってる様はいいけど飲みすぎでは。
怪我をしたシャルのためにアンが砂糖菓子を作ろうとする話。
銀砂糖を分けてもらうために売るための砂糖菓子を作るとこもアンらしくて面白かった。
エリオット優しい人というか面倒見のいいタイプだったんだな。前から砂糖菓子作らないイメージあったけどなんでだろうと思ってた。
月光草の横に日光草を並べてあげた理由も優しかった。

鳥籠の花束
ヒューとキャットの過去話。
子供の頃のキャットが思ってた以上に過激というか苛烈な性格でびっくりした;
いや基本変わってないけども。
ガーランド伯爵のしてたことを表現した砂糖菓子が痛々しいと言われてるけどこれ綺麗なんだろうな…だからこそ酷いのか。
ヒューと伯爵の会話には涙腺が。

猫と妖精の食卓
キャットへの質問と直結する内容。
ベンジャミンがいなくなってしまう。
今更キャットから逃げる理由が思い浮かばないので心配した。
キャットには呆れたけどベンジャミンとはいいコンビなのかも。
泣いて笑えて暖かい気持ちになる終わり方だった。

明日からね
こういう親子ネタも好き。生きてた頃のエマと幼かったアンのすごく短いお話。

皆の質問やあきさんの漫画も可愛くて良かった。

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