マージナル・オペレーション 01

マージナル・オペレーション 01 (星海社FICTIONS)
芝村 裕吏
講談社
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アラタは二十歳のニート。
彼が就職したのは民間軍事会社。
YOKYOを離れ中央アジアの地で、彼の軍事駅才能は開花していく。
意識しないうちに本物の戦場に介入していた彼は真実を知り決断を下す。

既視感がやばい。後悔はしてないけど、過去の境遇が似てるんでちょっと読んでてなんとも言えない気持ちになった。
物語の入り方が身近でリアルなので、馴染みのない傭兵という設定にもすっと入っていける気がする。
少し異常かもしれないがどこにでもいそうな主人公の性格も読み易い。
訓練とテストの描写が続く。
内容に特にこれといった面白い展開はないのに、非日常に突入しているので今後の期待もあって読んでいて楽しい。
なんとなく嫌な予感はダリアンがアラタを嫌っていると読んだ瞬間したけど、こうくるか。
何も感じないと思っている人物でもこれはなぁ…
能力はあるけど生々しい実戦となると尻込みしてしまう。そんな人間をオペレーションにより早く組み込むにはいい方法なのかもしれない。ブラックだが。
映画みたいなやり取りが主人公の英語や文化の理解不足から発生してたりするのもにやりとしてしまう。
日常とリンクする部分もあるので、状況の割に笑えたりもする。
ラニソンさんが好きだわ。上司としてもキャラとしても。
アラタは青いボタンが押せるかどうかという部分に固執してるけど(あんなことがあれば仕方ないか)、彼の場合それをいつどこで使うかという判断力がすごいのだと思う。勘も。
自信なき天才。やる気がなさそうなのにそれゆえに面倒事を避けて勤勉。物語の主人公として好きなタイプだわ。いいねアラタ。
ジブリールが可愛い…頼もしいけど少女なんだなと感じさせてくれることがちょこちょこあっていいな。
アラタをかばう発言をしたり、ソフィアを悪いジンの化身と言ったり。
時々えって思うこともあったけど、ソフィア嫌いじゃなかったな。マイペースで。
苦境に立たされた原因が過去の自分の行いのせいとはなんという皮肉。物語的には美味しいけど。
オマルがいい人過ぎて泣ける。
もちろんこれはアラタという人物がいてオマルが彼を友として誇りに思っているからこその言動なわけで、やっぱりアラタ好きだわ。
正直萌えがなかったのでどうしようかといつもなら迷うんだけど、これは設定とストーリーが好きすぎたので素直に続きを読みたい。

さ行

Posted by tukitohondana

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