アトリエシリーズ・小説

私がプレイしたことがあるのは、マリー、エリー、ユーディーのみで読んだことがあるノベル版もそれらのみです。
いずれも電撃文庫で、エリーは全二巻。

■ユーディーのアトリエ
錬金術師のユーディットは時を操るアイテムの調合に失敗して200年後の世界に飛ばされてしまう。
飛ばされた先でお金を借りたユーディーはなんとかお金を貯め、元の世界へ帰るべく奮闘するのだが…

軽く読めるけれど笑いあり涙ありの内容で満足できる一冊。
殆ど友情なのですが(ゲームでもこの作品は恋愛要素ありませんし)ちょっとヴィトス→ユーディーっぽい雰囲気がツボでした。
金貸しのヴィトスの借金取りたてはゲーム中でも楽しみなイベントでしたし、彼の仕事モード時の冷徹さとユーディーに対して甘いという二面性が出ていて良かったです。
パメラとエステルはシリアスな展開がちょこちょこありながらも、物語を楽しくする要素としても活躍してくれています。
アルベルトの不幸っぷりと彼がユーディーによって変わっていくというところもいい感じに描かれていました。(ちょっとアルベルト→ユーディーっぽいです)

■マリーのアトリエ
ザールブルグの魔術学校創立以来最低の成績を記録し続ける少女マルローネ。
真面目にやっても失敗ばかりの彼女を見かねた師イングリドは、マルローネに五年の期間と工房を与え作り上げたアイテム次第で卒業を認めると告げる。
マリーは無事アイテムを完成させることができるのか?

爆弾娘マルローネの天然っぷりも凄いですが、妖精さんたちのボケっぷりの凄さには驚かされます。
この物語、マリーの暴走が目立ちますが、個人的には周囲を巻き込むマリーの才能と強引な展開が好みでした。
盗賊さえも動かしただけの魅力が彼女にあったのか?と疑問に思えなくもないのですが、あの純粋さは一種の才能でしょう。
クライスとシュワルベが可愛く見えるのも良いポイントです。

■エリーのアトリエ
伝説の錬金術師マルローネにあこがれて村から出てきた少女エルフィール。
アカデミーの入学試験に補欠合格した彼女は工房を与えられ研究に励み始める。
純粋なエリーはやがて錬金術の光と影を知り苦悩するが…

級友のノルディスやアイゼルとの友情、嫉妬、ライバルになる過程などがリアルで良かったです。
天才気質のマリーと違ってエリーは努力して成長していっている感じが伝わってきた気がします。
禁じられた領域へ手を出してしまったエリーの葛藤と結論、成長の描かれて方が好きでした。
ただ、全体的にエリーが悩む展開が多くシリアス要素が多すぎる気がします。
もうちょっと軽めの展開も欲しかった。(いや、ないことはなかったんですが…)

複数

Posted by tukitohondana

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