キノの旅 (5) the Beautiful World

2023年6月2日

キノの旅 (5) the Beautiful World (電撃文庫)
時雨沢 恵一
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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・プロローグ「夕日の中で・b」
世界を美しく輝いていると思うのは幸せなこと、というのには同意。
だけど、なんだか意味深だな。
・第一話「あの時のこと」
現実的に考えて旅に行くのが無理なのもあるけど、連れて行ってと頼っているのと願いが叶わなくて泣いている子供では旅はできないよね。
子供の立場が明かされるともう一つの旅立てなかった理由も分かるけど。
・第二話「人を殺すことができる国」
自分の身を守るためには人も殺す。
旅人のキノには日常だから、そんなに危機感はなかったな。
オチがあのクレープで笑ってしまった。ちょっと食べてみたい。
・第三話「店の話」
お店で売っているものにインパクトはあるな。いらないけど。
大草原の真ん中で誰も買わない爆弾を売る。
ある意味平和かもしれない。
どこかの国の人が軍事目的で買い物に来ない限り。
のどかな雰囲気と売っているものとのギャップがよかった。
あと、この世界のバイクは空をとぶのか。
・第四話「英雄達の国」
男たちは英雄になりたくて、キノはそれに巻き込まれたわけか。
迷惑な話だけど、帰ってくると国がボロボロになってなくなってたという現実はきついな。
・第五話「英雄達の国」
ああ、そういう事だったか。
相変わらず救いがない辺りが現実的というか・・・いや、英雄になっていたから彼らの夢は叶ったと祝福すべきなのかな、これは。
・第六話「のどかな国」
なんか日本と地震の関係っぽいな。
対策とったりしてるけれども、地震そのものとの縁は切れないものね。
・第七話「予言の国」
謎の文章の解釈は色々できるものね。
ノストラダムスの大予言を思い出して苦笑してしまう。
本当にあの国は次の満月で終わってしまうという…しかも同じ本を元にした予言のせいでという皮肉。
・第八話「用心棒」
人の命とか運命を決めるのは神様…か。
ちょっと後味悪いけど、世の真理といえばそうなのでなんとも言えない。
・第九話「塩の平原の話」
親子そろって似たもの同士だな。
元手がかからないなら、仲良く商売すればいいのに。
・第十話「病気の国」
この話はなんだかぼんやり記憶に残ってた…
嘘ばかりで残酷な話といえばそうなのだけど、少女が励まされていたのは事実で。
悲しくもあたたかいお話でした。嫌いじゃない。
・エピローグ「夕日の中で・a」
美しいと思うから美しいと思うってこれか。
ものごとは受け取り方次第だよな。
あとがきのノリが好き。
和む。

さ行電撃文庫

Posted by tukitohondana

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